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[社説]文化遺産保存の転機に

Posted February. 09, 2001 11:13,   

文化財は、一度壊れたら永遠に復元できない国民の財産である。慶州競馬場の建設嵐阨‾地と風納土城内の再建築敷地を文化財に指定し、保存することにした文化財委員会の決定は意義がある。この決定は特に国民に文化財保存の重要性をあらためて気づかせることができたと言える。

百済と新羅の二つの古代王国の貴重な遺跡が残っているこの地域では、これまで開発と保存を巡る問題が対立していた。そしてこの問題がどうのように解決されるかという問題は、すなわちわが国の文化財保存政策の流れを左右する象徴性を持っていた。幸い今回は文化財委が保存決定を下したことで、他の地域の文化遺産保存にも有利な影響を与えるものと見られる。

現在、全国では乱開発などによって多くの文化遺産が破壊されたり、跡形もなく消え去りつつある。無分別な建設工事で数多くの文化遺産が破壊されているのである。その大部分は事前に文化遺跡の調査も行わず、好き勝手に建設敷地を物色している。地方自治団体も観光振興という名の下に、競うように遺跡を破壊している。

地中はもちろん、地上の文化遺産も同様だ。昨年に世界文化遺産目録に登録されたコインドル(支石墓)の場合、あちらこちらに放置されており、一部の地域では里程標や地方有志の公徳碑として使われるなど、笑えない状況である。慶州(キョンジュ)仏国寺にある国宝20号の多宝塔のように楓ハがひび割れて落ちるなど、重症の石造文化財はざらだ。偉大な文化遺産を残してくれた先祖に対して、とんでもない罪を犯しているのである。

今回の文化財委の決定が、全国で破壊されつつあるわが国の文化遺産を保存する転機にならなければならない。そのためには、古都保全法を制定するなど、文化財保護のためのより具体的で効果的な法・制度的装置ができることを期待する。さらに最近の南北交流進展に伴って建設が進められている北朝鮮の開城工業団地や、非武装地帯(DMZ)内の遺跡問題など、朝鮮半島全体の文化遺産保存にも、より積極的な関心を持つ必要がある。

文化遺跡保存事業が順調に推進されるためには、何よりも事業に伴う地域住民の被害を最小限に留める方案作りが重要だ。風納土城の場合、地元の人たちの私有財産権も重要だという住民らの叫びに耳を傾け、合理的な対策を提示するべきである。競馬場建設による地域経済の活性化に期待をかけていた慶州市民らに対しても、納得できる解決策を見つけてあげる必要がある。