国内屈指の金庫であるドンア(東亜)金庫が営業停止に至り、金庫業界に危機感が広がりつつある。顧客の不安心理が預金の引出しにつながり、優良金庫すら揺らぐという姿には何とも胸が痛む。
金融市場全体における比重こそ相対的に大きくはないものの、我々が金庫問題に関心を寄せる理由は連鎖倒産による影響を軽視できないためだ。信用金庫が中小企業の手形を5兆ウォンも割引し、自営業者がその日一日の収入を信用して預ける「庶民の金融機関」であることは重要な意味を持っている。金庫と取引する顧客の70%が利子生活者だという統計も、金庫の不安定な運営が庶民生活にどれほど大きな影響を及ぼすかを物語っている。
金庫倒産への対策は当然政府が主導していくべき問題だ。すでに1兆ウォンの公的資金を投入することが決まり、営業停止中にも一定部分の預金を肩代わりするという処置は、迅速に執行された場合には効果が期待できる。特に金庫に対する監督機関の調査が速やかになされ、問題点を明らかにすることは堅実な金庫の経営安定に絶対的な追い風になることだろう。問題は時間である。政府が長短期の金庫対策を同時に推進しなければならない理由は、まさにこれらの理由のためだ。
今回の事態の原因が何なのかを突き詰めれば、政府の対策の前に金庫業界自らが手を打つべきことがはっきりとしてくる。金庫業協会は、先週の報道資料を通じた「営業不振状態の金庫がまだ一つ二つある」という政府関係者の発言を、今回の事態の主要因であると指摘した。もちろんその発言が「火に油を注いだ」感は否めないが、基本的に昨今のムードは金庫自体が作り出した部分がもっと大きいと言える。
ヨルリン金庫とドンバン金庫の不正融資によって金庫業界に対する信頼が地に落ち、顧客がそっぽを向き始めたことが、まさにそれだ。さらに預金部分保護制の来年からの実施を前に、大金の移動が始まったことや、一部の金庫の無理な拡張や有価証券投資の失敗なども金庫の営業不振を招いた直接的な原因だ。各金庫もそろそろ顧客の期待にそぐわない行動に対して反省し、早く自力更生に取り組む姿を見せる必要がある。
他の各金融機関も政府の金庫対策に呼応して後方支援を惜しんではならない。各銀行も自分のことで精一杯であることは理解できるが、もし金庫業界に何かあった場合には、その余波が銀行にも及びうるという事実を看過してはならない。この危機を金庫業界が生まれ変わる良い機会と捉えることができなければ、年末の資金市場の安定は空念仏に終わる可能性もある。






