相当たる数の国策研究所は、機関長の非合理的な運営と横暴で内部での取り沙汰が後を絶たない。このため、研究所は跛行的に運営され、その機能が麻痺し、結果的には国民の血税を無駄に遣うといった悪循環をもたらしている。国策研究所は各省庁や総理室に所属している。各省庁に所属している30余りの研究機関の機関長は、当該省庁の長が任命し、総理室傘下の経済社会研究会、人文社会研究会など5つの研究会に所属している43の研究機関の長は、公募で選任している。
◇現況
国策研究所の中で、総理室傘下の人文社会研究会(理事長、キム・ヨンジン、金栄鎭)所属の機関長に対する批判が続いている。代表的な例は、統一研究院のクワック・テファン(郭台煥、62)院長である。クワック院長は先月、「ジョンラド(全羅道)地方の人は、よく人を裏切る」とホナム(湖南)人(ジョンラド地方の人)を蔑み、非常識的な人事や頻繁な海外出張などで研究院の反発を買っている。最近は博士級の研究委員35人が、院長退陣キャンペーンをしているため、正常的な業務は行われていない。クワック院長は、人文社会研究会から辞職の勧告をされているが、出勤を続けている。
最近、韓国教育課程評価院がキム・ソンドン(金成東、58)教員懲戒再審委員会の委員長を次期院長に内定すると、教員総連盟と全国教職員労働組合は、彼が教育省に努めていた頃、無理な政策を導入するなど、その資質に問題があるということで、内定の撤回を求めている。
産業研究院のイ・ソン(李銑、53)元院長は、女性社員へのセクハラの疑いで今年7月不名誉辞退し、青少年開発院のチェ・チュンオック(崔忠玉、50)院長は、今年の初め、研究陣に暴言を吐くなど非常識的な行動で物議を醸し出した。
教育省傘下の韓国精神文化研究院のハン・サンジン(韓相震、55)院長は、朝鮮王朝時代にフランスに持っていかれた外奎章閣の古文書返還交渉の韓国側の代表として、「韓国の文化財と外奎章閣文書を交換する返還方式に反対する」という国内学会の立場を代弁できなかった上、本人の院長任期を引き延ばした事で、研究院内外から辞任の圧力を受けている。
精神文化研究院の元老教授委員会(会長、ユ・ワンビン教授)は、最近チョン・ムンヨン教授49人(在籍55人)を対象にアンケート調査を実施した結果、アンケートに応じた32人全員が、ハン院長の資質と職務随行に懐疑を抱いている事が分かったと話した。
民間の性格を持っているが、外交通商省の登録団体として理事長と所長の任命の際、外交通商省長官の承認を受けなければならないセゾン(世宗)研究所のキム・タルチュン(金達中、62)元所長は公金横領と任用不正の疑いで問題となった。彼は、研究院らが不正疑惑を提起した事で、外交省から監査を受けた後、最近、辞任した。
このような内部葛藤の中で、理事長だったカン・ヨンフン(姜英勳)元首相が責任を取って辞任している。さらに、ソガン(西江)大学の教授とアジア太平洋平和財団の事務総長を歴任したオ・ギピョン(呉淇坪)氏が後任の理事長に選ばれたが、これについては「天下り人事」だという話が研究所内で出ている。
◇原因と対策
このように社会指導層の人物ともいえる国策研究所の機関長をめぐって雑音が相次いでいるのは、選任過程の不透明性によるものだと言う意見が多い。一応は公募を通じて選任している者の、政権に関係のある人物たちが天下りの形で選任される場合が多いと言う事だ。この過程で業務能力や資質などをきちんと考慮していないため、こうした事が起きているという指摘である。
実際、彼らは研究院固有の業務よりは自分を任命した政権に必要なプロジェクトの実行により大きな関心を示すことにより、組織を跛行的に運営した例が多い。
韓国精神文化研究院のハン院長の場合は、98年末任命された当時、彼が現政権の理論家として活動してきた事から、精神文化研究院が韓国学の研究機関ではなく、政策公報機関に転落するかもしれないという懸念があった。彼は、4月の総選挙直前、精神文化研究院の主催で「386世代(韓国の30代で80年代に大学生だった60年生まれを指す)の価値観と21世紀の韓国」というテーマでセミナーを開催し、386世代を全面に出していた当時与党の選挙戦略を、側面で支援したと非難されていた。
政府出資研究所の労組連合体である全国研究専門労働組合のパック・ヨンソック委員長は、「機関長が自分本意で組織を運営する場合、その研究所の信認度は台無しになる。これを補完するために機関長の任期中間に、再評価システムを導入するような制度的装置を設ける必要がある」と話した。






