朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)と米国は、今月1日から三日間マレーシアのクアラ・ルンプールで開かれたミサイル会談で、懸案に対する両国の考えをより具体的に話し合ったものの、最終的に合意には至らなかった。
北朝鮮と米国は、10月12日発表した共同コミュニケで、「ミサイル問題の解決は、朝米関係の根本たる改善とアジア地域における平和と安全に多大に寄与するはず」だということに合意している。
米国は北朝鮮のミサイル問題の解決を、米朝関係の改善においてもっとも根本的な事だと思っている。このため、北朝鮮のミサイル問題の解決は、一応11月中には行われない事になっている米国のクリントン大統領の訪朝の最終決定に影響し、より長期的には米朝の関係改善の方向とスピードに影響を及ぼすものと思われる。
北朝鮮のミサイル問題がどういう形で解決されるかを予測するためには、1994年の北朝鮮の核疑惑の解決の過程に結ばれたジュネーブ基本枠組み条約に注目する必要がある。
核問題の交渉の過程で北朝鮮は、次のような3原則に徹している。まずは原子力の軍事的利用と平和的利用を区分し、軍事的に利用する場合危険な黒鉛減速炉などの関連施設を凍結する代わり、軽水炉発電所のような平和的な利用施設をできるだけ支援してもらえるよう努力した。それと同時に、北朝鮮は米国との政治および経済関係の正常化、朝鮮半島の非核化と平和や安全のための共同努力を強調した。最後に北朝鮮は、交渉の過程で、軍事的に利用できる施設の内容をできるだけ細分化し、危険な施設の凍結あるいは解体に伴う賠償の内容を極大化するために努力した。
北朝鮮は、ミサイル交渉においても核交渉の過程で取り入れた原則をそのまま適用している。まず、北朝鮮はミサイルの軍事的利用と平和的な利用を区分し、長距離ミサイルの開発やテスト発射をあきらめる代わりに、人工衛星の代理発射を要求しており、中短距離ミサイルの輸出を放棄する代わりに現金などの経済的補償を要求している。また、北朝鮮はジュネーブ基本枠組み条約より一段階高い米国との政治および経済関係の正常化、米国との平和保障体制の樹立を強く求めている。
なお、北朝鮮は交渉の過程で長距離ミサイルの研究開発やテスト発射、中短距離ミサイルの輸出のような軍事的利用可能性をできるだけ細かく別け、補償内容を極大化するため努力している。
北朝鮮と米国のミサイル交渉は核交渉と同じように紆余曲折を経て妥協にいたるだろう。こうした交渉の中で私たちが注目すべき事は、まずは北朝鮮が交渉の重要な原則として強調している米国との平和保障体系の樹立の内容だ。北朝鮮は1996年2月、米朝暫定協定の締結を提案した。その内容を見ると、朝鮮半島での武力衝突や戦争の脅威を取り除き、停戦状態を平和的に維持するためには、米朝間に暫定協定を結び、その暫定協定を履行監督するために軍事停戦委員会に代わる米朝軍事共同機関を組織し、運営するとなっている。
一方、韓国は1991年12月の南北基本枠組み条約以来、朝鮮半島の和平体制のためには韓国と北朝鮮が中心となり、和平協定を結び、南北軍事共同委員会を運営し、それと同時に米国と中国をはじめとする周辺諸国の国際的保障が必要だと強調してきた。
つまり、朝米を主に南北を従とする「北朝鮮型2+2」の方式と、南北を主に米中を従とする「韓国型2+2」の方式のうち、米国がミサイル交渉の過程でどっちを取るかは、朝米関係だけではなく朝鮮半島の未来を大きく左右するはずだ。韓国政府は、朝鮮半島の和平体制を構築するための外交をより積極的に進めるべきだ。
もう一つ注目しなければいけないのは、北朝鮮のミサイル開発とテスト発射の放棄、輸出放棄に対する補償の内容である。現段階の交渉の中では、長距離ミサイルの開発やテスト発射の放棄については人工衛星の代理発射を検討しており、中短距離ミサイルの輸出禁止に対しては、北朝鮮の現金補償要求と米国の国際経済機関などによる間接支援が対立しているという。
しかし、朝鮮半島や東アジアの平和と繁栄のためのより生産的な代案は、人工衛星代理発射や現金補償よりは、北朝鮮の先端の情報技術を平和的に利用できるよう、「朝鮮半島情報技術開発機関」のような国際コンソーシアムを結成する事だ。






