建設交通省がまるで何かに追われているようにベッドタウンの建設計画を進めているように見える。国土研究院は、10日に公聴会で7つのベッドタウン候補を発表してからまだ数日しか経っていないにもかかわらず、今週末あたりに2、3ヶ所を建設予定地として発表する計画だ。
ベッドタウン建設は首都圏人口の過密抑制政策と全く相反するという立場を示してきた建設交通省が、突然方向を変えた理由は何なのか。政府機関庁舎と大企業本社の地方移転を進めながら、一方では数百万坪のベッドタウンを開発するということは、首都圏の人口過密抑制政策を放棄するようなものだ。
盆唐(ブンダン)、一山(イルサン)など、ベッドタウンを建設した80年代末のように、住宅の絶対量が不足しているという訳でもない。ジョンセ金(一定の金額を不動産の所有主に預けて、一定期間その利子でその不動産を借りること)の高騰を住宅の不足の根拠として挙げているが、住宅の値段が安定する度にジョンセ金は上がる傾向にある。坪数の狭い家を中心にしたジョンセ金の高騰は、政府が小規模のアパートの義務建設制度を廃止してしまったことが影響しているとも言える。
アパートに当選さえすれば数千万ウォンのプレミアムが付いていた80年代の末とは違い、住宅市場の購買力が弱くなっているため、ベッドタウン建設を通して一度にたくさんの物件が溢れれば、大量の売れ残り事態が発生する可能性があるという専門家の意見もある。
建設景気を浮上させるためにベッドタウンを建設するのだとすれば、数年ずつ間隔を置いてベッドタウンを建設しなければならない。ベッドタウン建設は一時的に仕事を増やすだけで、建設業界のリストラを遅らせる効果しかない。仕事量が少ないにも関わらず、お互いに仕事の争奪戦を行なっている建設市場において、競争力が弱い建設業界が企業リストラされるのは当然なことだ。
乱開発を抑制するためにベッドタウンの建設が必要だという主張にも首を傾げる。イルサン、ブンダンなどのベッドタウン開発により、周りの土地の値段が上昇し、ベッドタウン周辺の乱開発が進んだからだ。
国土面積の10%程の地域に全体人口の半分以上が集まっている今、首都圏は交通、用水、環境などで爆発寸前の圧力を受けている。ここに新都市が新たに誕生するとすれば、首都圏住民達の生活の質が低下し、地方の空洞化現象はより深刻になるだろう。
国土研究員が発表した7つのベッドタウン候補地域が天安(チョナン)、牙山(アサン)を除けばすべて首都圏だ。とくにブンダンよりもソウルに近い板橋(パンギョ)にべッドタウンを建設したとすれば深刻な交通渋滞も招来するだろう。
ベッドタウンを建設する時に最も優先的に考慮しなければならないのは、人口集中問題や交通などの社会インフラだ。急いではならない。イギリスやフランスのような国は、ベッドタウンを建設する時には10〜20年にかけて段階的に開発する。たくさんの意見を聞き入れて慎重な決定を下さなければならない。






