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マスク氏のX「動画プラットフォームへの変身」

マスク氏のX「動画プラットフォームへの変身」

Posted March. 11, 2024 08:39,   

Updated March. 11, 2024 08:39

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「今年、X(旧ツイッター)は『動画ファースト』プラットフォームに生まれ変わる」

ソーシャルメディアXが、ユーチューブやネットフリックスのようにテレビで映像を見ることができるアプリを公開する。2022年にテスラのイーロン・マスク最高経営責任者(CEO・写真)が買収した後、大きな成果を出せなかったXが、「リビングルームのテレビ戦争」に挑戦状を突きつけたのだ。

米経済誌フォーチュンは8日(現地時間)、「Xが今週、テレビ用アプリを公開する予定」と報じた。Xの関係者はフォーチュンのインタビューで、「このアプリは、ユーチューブが出したテレビ用アプリと全く同じ方式だと見ればいい」とし、「ユーチューブに追いつくための事業だ」と話した。マスク氏もXでこの報道に対する質問に「近日公開(Coming Soon)」と答えた。

ユーチューブのリビングルーム進出はこれまで目覚ましい成功を収めてきた。情報技術(IT)分析会社ディーインフォメーションによると、昨年、米国のユーチューブ利用者の半分近く(45%)がテレビでもユーチューブ動画を見たという。20年はテレビでユーチューブを見る利用者は20%水準だったが、パンデミックを経て、スマートフォンより大きな画面で映像を見る習慣を身につけた利用者が大幅に増えた。

後発のXがユーチューブやネットフリックスなどとの競争でどのように耐えられるかは未知数だ。昨年7月、ツイッターは社名を「X」に変え、金融機能を組み合わせた「スーパーアプリ」に生まれ変わると発表したが、成果は大きくなかった。Xは最近、保守性向のタッカー・カーソン元フォックスニュースのアンカーと動画コンテンツを制作することを明らかにするなど、映像部門で積極的な事業拡大に乗り出している。

06年に「ツイッター」として登場したXは、1投稿当たり280文字の制限を設けた文字ベースのソーシャルメディアで世界的な人気を集め、初期のソーシャルメディア時代をリードした。しかし、フェイスブックやインスタグラム、ユーチューブなどに押され、22年10月にマスク氏に買収された。

しかし、その後も昨年12月現在、Xの企業価値が買収当時より71.5%急落するほど、上昇のきっかけをつかめずにいる。特に、マスク氏の反ユダヤ主義と極右的な発言で大型広告が大量に離脱する「オーナーリスク」でより大きな困難に陥ったというのが現地市場の見方だ。


イ・ジウン記者 asap@donga.com