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「衛星政党防止法」を唱えていた野党議員たちはどこへ行ったのか

「衛星政党防止法」を唱えていた野党議員たちはどこへ行ったのか

Posted February. 13, 2024 09:07,   

Updated February. 13, 2024 09:32

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最大野党「共に民主党」は6日、議員総会を開き、第22代総選挙で現行の「準連動型比例代表制」を維持し、衛星政党を作る案を満場一致で受け入れた。前日、同党の李在明(イ・ジェミョン)代表の提案について議員全員が同意したのだ。準連動型比例制とは、少数政党に比例代表議席を譲歩し、多党制を具現しようという趣旨で、前回の総選挙で初めて導入されたが、選挙直前に巨大2党が競争的に比例代表選挙のための「小細工衛星政党」を立ち上げ、その趣旨は形骸化した。

李代表は同日、議員総会の冒頭発言で、「与党は、堂々と衛星政党を作ることを公言した。民主党の立場は、(相手が)反則をする状況下で、対応をしなければ国民の世論が歪曲されてしまう」とし、「今回も、『国民の力』のせいで、仕方なく衛星政党を作ることになった」と主張した。

その後の発言は、さらに荒唐無稽だった。李代表は「この席で、議員の皆さんにお願いしたいことは、議論は激しくしてもらうが、党人として(党が)決定すれば、物足りないことがあっても快く従うことだ」と話した。結論が気に入らなくても静かに従ってもらう、ということだ。言ってみれば「黙って、言われたらやれ」ということだ。

同日の議員総会には、李誕熙(イ・タンヒ)、金相姬(キム・サンヒ)、金斗官(キム・ドゥグァン)議員らも出席した。李誕熙(イ・タンヒ)議員ら約30人は、昨年11月15日、記者会見を開き、「国民の力は、衛星政党を防ぐ方法がないと卑怯な言い訳のみをしているが、民主党は変わらなければならない」とし、「衛星政党防止法」を党の統一意見として採択することを要求した。李誕熙議員は議員総会で「政治学者シュガートは、衛星政党を『パペット(Puppet=操り人形)政党』と言った。傀儡政党である」とし、「(衛星政党防止法を通じて)傀儡政党を作るのはやめよう」とも述べた。

同28日、民主党議員75人は、衛星政党を原則的に禁止する公職選挙法改正案も発議した。国会副議長出身の金相姬議員は改正案を代表発議し、「準連動型比例制で少数政党の議席確保が有利になると期待されたが、いわゆる『衛星政党』を通じて制度導入の趣旨が激しく毀損され、補完が切実だ」と主張した。

このように、衛星政党の問題点と副作用についてよく知っていた議員たちが、わずか3ヵ月で衛星政党の結成を満場一致で受け入れたのだ。民主党の関係者は、「昨年11月と違って、今は完全に総選挙の候補公認のシーズンではないか」とし、「誰が今になって、公認権を握っている党代表の意にあえて逆らおうとするだろうか」と漏らした。また別の野党関係者は、「党内の分裂と離脱を防ぐために、李代表は選挙制の決定を最大限遅らせ、公認シーズンまで最大限時間を引き延ばすだろうという見方が多かった」と話した。

国会議員は、一人ひとりが憲法機関である。各自が国民を代表する者として、少なくとも選挙制をめぐる最後の議員総会では、最後までダメなことはダメだと言うべきだった。そうしてこそ、歴史に一つの記録として残し、今後の総選挙の過程を復記する過程で、再び衛星政党の弊害を刻むことができたはずだ。

与党「国民の力」の韓東勳(ハン・ドンフン)非常対策委員長は、民主党の満場一致の決定に対し、「北朝鮮か」と言い、「満場一致でやることを、これまでどうしてあんなに意地を張っていたのか理解できない」と皮肉った。「黙って、言われたらやれ」という李在明流の指針にそのまま従った民主党議員たちには、非常に痛ましく聞こえる言葉だろう。「衛星政党は絶対に駄目だ」と言っていた民主党議員たちは、皆どこへ行ったのか。