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米政府が金融ショックの収束に本腰、「SVB預金を100%保証」

米政府が金融ショックの収束に本腰、「SVB預金を100%保証」

Posted March. 14, 2023 08:14,   

Updated March. 14, 2023 08:14

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米国政府は、シリコンバレー銀行(SVB)の崩壊にともなうリスク転移を防ぐために、全額預金保証に乗り出すことにした。中小型銀行を中心に取り付け騒ぎ(大規模な預金引き出し)の懸念が広がると、介入に乗り出したのだ。米当局の介入発表を受け、その直後に取引を開始した韓国とアジア金融市場は「ブラックマンデー」を避けた。米連邦準備制度(FRB)の強力な緊縮により触発された危機に、FRBが「金利据え置き」のピボット(政策転換)を繰り上げるだろうという予測も出ている。

12日(現地時間)、米財務省と連邦預金保護公社(FDIC)は共同声明を出し、「ジャネット・イエレン財務長官は、連邦準備制度理事会とFDICの勧告を受け、バイデン大統領と協議し、SVBの預金額を全額保証することにした」とし、「預金主は13日から預金を引き出すことができる」と明らかにした。10日、SVBが大規模な取り付け騒ぎの事態で閉鎖されてから2日後に行われた措置だ。

FRBは、銀行に緊急流動性を提供する基金である「BTFP(Bank Term Funding Program)」も導入することにした。40年ぶりの金利高の局面にともなう「金融システムの危機」を、早期に遮断するという狙いだ。同日、ニューヨーク州の規制当局が、仮想通貨企業の主要取引銀行である総資産が1100億ドル(約143兆ウォン)規模のシグネチャーバンクを閉鎖したのも、金融混乱の余地を防ぐための措置だ。

直ちに足元の火は消したものの、パンデミックの時期に形成されたバブルが、連邦準備制度発の金利高の局面に急激に転換されたことにともなう金融不安の要素が、いつはじけるか分からないという懸念は依然として残っている。これに伴い、FRBは3月の連邦公開市場委員会(FOMC)で基準金利を0.25ポイント引き上げるベビーステップに踏み切るか、据え置きのピボットまで考慮し得るという観測も出ている。ゴールドマンサックスは同日、「我々は、FRBの3月の据え置きを予想する」と明らかにした。

グローバル金融市場で、懸念されていたブラックマンデーは現れなかった。取引中に乱高下していた総合株価指数(コスピ)は、前日より0.67%(16.01ポイント)高の2410.60で取引を終えた。取引中に2%近く下落したコスダック指数も、0.04%(0.29ポイント)高の788.89で取引を終えた。尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領は、「国内の金融市場および実体経済に及ぼす影響を綿密に点検せよ」と参謀たちに指示した。


金玹秀 kimhs@donga.com · 朴民優 minwoo@donga.com