Go to contents

「泥仕合」の与党代表選、政権与党の地位回復が焦眉の急だ

「泥仕合」の与党代表選、政権与党の地位回復が焦眉の急だ

Posted March. 04, 2023 08:37,   

Updated March. 04, 2023 08:37

한국어

与党「国民の力」が3日、チャンネルAの主催で党代表選最後のテレビ討論会を行い、党の公式選挙運動を終えた。今日から4日間、モバイル投票とARS投票が続き、8日の全党大会で新しい党代表と5人の最高委員が選出される。代表選挙で過半数得票者がいない場合、12日に決選投票が行われる。

昨年の大統領選挙の1年後に行われる政権与党の全党大会に対して、国民は冷ややかな視線を送っている。全党大会は、非対委体制から脱却し、責任ある与党の面貌を備え、国政を支える基盤を築く契機にならなければならない。しかし、「党員投票100%」ルールの変更、「尹心(尹錫悦大統領の考え)」介入論議で始まった党内選挙は、大統領弾劾と総選挙の公認権をめぐる神経戦になり、終盤にはライバル候補に対する捜査依頼にまで発展した。

全国の主要都市で開催された演説会では、ライバル候補に対するネガティブ発言と支持者間の罵声が飛び交った。2日に開かれたソウルでの合同演説会では、金起炫(キム・ギヒョン)候補が安哲秀(アン・チョルス)候補を「党を台無しにする人」と発言し、安氏らは金氏の土地投機疑惑を取り上げ、「李在明(イ・ジェミョン)候補の大庄洞(テジャンドン)と同じだ」と主張した。蔚山(ウルサン)KTX駅連結道路が金氏所有の林野を通る方向に2007年に設計が変更され、金氏が巨額の差益を得たという疑惑だ。金氏は疑惑を最初に提起した黄教安(ファン・ギョアン)候補と安氏に対し、虚偽流布の疑いで警察に捜査を依頼した。最高委員選挙では、チャン・イェチャン候補が過去に違法レーシングの集まりで活動したという疑いが浮上し、他の候補らが辞退を要求した。

党内選挙の過程を振り返ると、「国民の力」は政権与党としての地位を失ったと言っても過言ではない。高物価・高金利、景気低迷などで国民生活は苦しく、経済がますます厳しくなる中、全党大会では政策路線についての議論も、国家革新についてのまともな議論もなかった。保守政党の未来や党の刷新案どころか、「親尹」、「非尹」に分かれた争いが1ヵ月以上続いた。

少数派与党である「国民の力」が予測可能な立法活動で国政運営を支えることは、国家の安定と危機克服のために備えなければならない第一の条件だ。特に、主要政策の最終決定権が政府から国会に移った今はなおさらだ。にもかかわらず、これまで「国民の力」は国民に安定した姿を見せていない。むしろ、党内の権力争いで不安感だけを増幅させた。新しい指導部の発足とともに「国民の力」に与えられた課題は明らかだ。信頼できる政権与党の能力と行動を示すことが急務だ。