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ドイツに続きベルギーも「脱原発」先送り

ドイツに続きベルギーも「脱原発」先送り

Posted January. 11, 2023 08:44,   

Updated January. 11, 2023 08:44

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2025年まで原子力発電を使用するとしていたベルギーが、主要原発の稼働をさらに10年延長することを決めた。西洋諸国の制裁に対抗してロシアが「エネルギー武器化」に乗り出したことで欧州のエネルギー危機が深刻化すると、20年前に脱原発政策を宣言したベルギーまで原発に回帰したのだ。

9日、ロイター通信など海外メディアによると、ベルギーのデクロー首相は同日、自国の原子炉7基のうち最新型原子炉ドール4号機とティアンジュ3号機の2基の稼働を延長することで原発運営会社と合意したと明らかにした。ベルギー全体の原子力発電量の35%を占める2つの原発は、25年に稼働を停止する計画だったが、必須点検を終えた後、26年11月から10年間稼働を延長する予定だ。デクロー氏は記者会見で、「2つの原子炉の稼働延長は、エネルギーの安全保障を確保するために非常に不可欠」と背景を説明した。

ベルギーは03年に、「25年までにすべての原発の稼働を段階的に停止する」と明らかにした。実際にドール3号機は昨年、廃炉手続きに入った。しかし、昨年2月のロシアのウクライナ侵攻後、米国など西洋諸国の制裁に対抗してロシアが欧州に対する天然ガスの供給を減らしたことで、欧州全域がエネルギー危機に見舞われた。ベルギーの電力当局は、原発稼働を延長しなければ、26~27年の冬に電力が不足すると警告した。

脱原発を推し進めていたドイツやスウェーデンも原発稼働を延長している。ドイツは昨年、全面停止する予定だった残りの原発3基を今年4月まで稼働することを決めた。スウェーデンのクリステルソン首相は3日、フランスのマクロン大統領にフランスの原子炉を2期購入する意思を示した。


イ・チェワン記者 chaewani@donga.com