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戦闘機の示威飛行も辞さない北朝鮮、断固と対応し偶発的な衝突を警戒すべきだ

戦闘機の示威飛行も辞さない北朝鮮、断固と対応し偶発的な衝突を警戒すべきだ

Posted October. 08, 2022 09:07,   

Updated October. 08, 2022 09:07

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北朝鮮の挑発がますます大胆になり、軍事的緊張が高まっている。北朝鮮は6日午前、異なる射程の短距離弾道ミサイル2発を発射し、午後には爆撃機と戦闘機12機を動員した編隊飛行と射撃訓練で空中武力示威まで行った。これに対して、韓国軍は戦闘機約30機を緊急出撃させ、東海(トンへ・日本海)では米軍の原子力空母が参加した中、韓米日、韓米合同軍事演習が行われた。

北朝鮮の空中武力示威は非常に異例だ。航空燃料が不足しているにもかかわらず、数十年経過した老朽機種を動員して爆撃訓練まで行ったことは、これまで見られなかった新たな挑発行動だ。韓米、韓米日の合同軍事演習と戦略兵器の展開に直面し、可能なあらゆる脅威手段を総動員して対外脅迫性の武力誇示を続けるという、行けるところまで行くという考えのようだ。このままでは、米本土を脅かす長距離ミサイル発射と7回目の核実験の強行も時間の問題とみられる。

今回の緊張局面は、韓半島が戦争の危機に見舞われた5年前より危険な状況だ。北朝鮮の衝動を抑止する国際的制裁と圧力装置が機能停止状態にあり、核兵器を最も多く保有するロシアまで今すぐにでも核を使用すると脅迫している状況だ。北朝鮮は、世界的な新冷戦対決に便乗し、中国、ロシアの庇護に自信を持っている。これに対抗した韓米日3国体制を堅固にすることは、韓半島を「中ロ朝対韓米日」対決の最前線にしている。

何よりも懸念されることは、北朝鮮が線を越えて局地挑発を強行する可能性だ。北朝鮮は、非武装地帯(DMZ)内で銃撃事態を誘発したり、陸上軍事境界線(MDL)、海上北方限界線(NLL)を越えて砲弾を射撃する可能性がある。特に、北朝鮮は、故意に衝突を誘導したり、後で白を切るよう巧妙な術策を使う可能性も高い。隙のない態勢を整え、無謀な挑発には決然たる対応をすることで、北朝鮮の意志を挫かなければならない。

さらに政府と軍当局は、意図せぬ偶発的な衝突が戦争につながる事態が起こらないよう冷静に対処する危機管理力も発揮しなければならない。今の対決局面が短期間で解消されるとは思われない。北朝鮮に対する監視・偵察力を発揮し、挑発者の次の行動を予測して、節制しつつも断固たる対応で北朝鮮を疲れさせ、資源を枯渇させなければならない。「力による平和」は、荒っぽい力自慢ではなく、堅固な態勢で成り立つ長期戦だ。