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「初心」を強調した尹大統領、全面的な人事刷新で実践意志を示すべきだ

「初心」を強調した尹大統領、全面的な人事刷新で実践意志を示すべきだ

Posted August. 09, 2022 08:27,   

Updated August. 09, 2022 08:27

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尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領の業務復帰後の第一声は「初心」だった。尹大統領は昨日、「国民の意思を細心に察し、常に初心を守り、国民の意思をよく受け入れる」と述べた。人的刷新については、「国民の観点」に言及し、「必要な措置があれば取る」と話した。朴順愛(パク・スンエ)教育部長官を辞任させることにしたものと見られる。

しかし、尹大統領は、大幅な人事刷新については否定的だという。政府発足から3ヵ月ぶりに大統領室の参謀陣や内閣陣容を大きく揺さぶれば、さらなる試行錯誤が懸念されるという。朴長官を「ピンセット更迭」し、他の参謀陣や長官の奮発を訴える線で終わるという。

昨今の状況は、総体的危機という言葉でも足りない。大統領室と内閣に対する国民の信頼が底を突いている。就任当初は50%台だった国政支持率が半減した。途方もない改革をして抵抗にぶつかったわけでもない。朴長官を更迭し、低い姿勢で頑張ろうという程度で民心が収拾できると判断するなら誤算だ。

国民の多数が支持率下落の原因として、尹大統領自身の過失を挙げている。その中でも人事の失敗をあげる人が多い。検察出身やモフィア(企画財政部+マフィアの合成語)出身が勢力を伸ばしている。大統領自身または金建希(キム・ゴンヒ)夫人と私的な親交のある知人やその子どもたちが、大統領室に勤めているという事実も次々と明らかになっている。このような部分に対する反省と刷新なしに、どのように離れる民心をつかむことができるだろうか。

問題の本質は広報ではない。にもかかわらず、現政権の様々な政策が国民によく知られていないためだとか、野党のせいばかりにする参謀たちが溢れている。金夫人関連問題などと関連して、大統領に職をかけて苦言を呈する参謀がいるという話も聞こえない。だから支持率について、「あまり意味がない」とか「文在寅(ムン・ジェイン)政権の時よりましだ」などの発言が出たのではないか。

尹大統領は、直ちに人事刷新の代わりに経済立て直しなどの国政基調を整えることに力を注ぐという。国政基調を正すことも重要だが、今は政務的措置も切実な状況だ。大統領自身が変わったということを、可視的に見せる必要がある。大統領室と内閣、与党の三角の柱が揺れている。就任から100日、遅くても秋夕(チュソク=旧暦の8月15日)前には、全面的な人的刷新の措置が出なければならない。