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疑惑溢れる聴聞会、実力と道徳性ともに不十分な検証

疑惑溢れる聴聞会、実力と道徳性ともに不十分な検証

Posted May. 03, 2022 08:47,   

Updated May. 03, 2022 08:47

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尹錫悦(ユン・ソクヨル)政府の第1期内閣人事聴聞会が昨日から始まった。初日は韓悳洙(ハン・ドクス)首相候補と5人の長官候補が検証台に上がった。与党「共に民主党」は最初から「疑惑デパート」「不正の万事屋」など攻勢をしかけた。最大野党「国民の力」は、「足を引っ張る」「批判のための批判」など援護に乗り出した。

公職から退いた後、大手法律事務所で高額諮問料を受け取った韓候補が中心ターゲットだった。公職とキム・アンド・チャンを行き来した経歴が「歴代級回転ドア人事」であり、前官礼遇や利害衝突に当たるというのが民主党の批判だった。韓候補は、「一種の公共外交性格の業務を行い、利害衝突と認識されるようなことはなかった」と反論した。後輩公務員などに電話したり頼んだりしたこともないという。ただ、「国民の目線から見て、(報酬が)高い水準だという点で、改めて申し訳ない」と姿勢を低くした。

秋慶浩(チュ・ギョンホ)経済副首相兼企画財政部長官候補に対しては、かつてローンスターの外換(ウェファン)銀行不法買収関与や、国務調整室長からの退任後の30億ウォンあまりの財産増殖などをめぐって攻防が繰り広げられた。秋候補は、「過去の状況に戻るとしても、同じ決定を下す」と対抗した。また、「木洞(モクドン)にいたが、2015年に道谷洞(トゴクドン)に引越し、13億8000万ウォンで取得した」とし、「地価が大幅に上昇した」と釈明した。

元喜龍(ウォン・ヒリョン)国土部長官候補をめぐっても、様々な疑惑が提起された。済州(チェジュ)知事在任時代、梧登峰(オドゥンボン)公園民間特例事業の特恵論争、自宅所在地の用途変更自作自演疑惑、法人カードの私的流用疑惑などだ。元候補は、「全国で初めて超過利益還収8.9%を適用した事業だ」「住民の苦情を受け入れただけで、小さなマイホームのためにしたはずがないじゃないか」「公的な業務以外に法人カードを使ったことはない」などと対抗した。

朴振(パク・ジン)外交部長官候補の2人の子どもが、外国学校出身者の特殊選考を通じて国内名門大学に入学したことや、娘の米国シンクタンクである韓米経済研究所への就職などをめぐり、「パパチャンス」疑惑も提起された。朴候補は、「正常な手続きを踏んだ」と反論した。朴普均(パク・ボギュン)文化体育観光部長官候補らの一部候補は、家族反対などを理由に資料提出を適切にせず、論議を呼んだりもした。

全体的に各候補者の力量と道徳性を検証し、これまで提起された疑惑をきれいに払しょくするには不十分だったという評価だ。検証の矛先は鈍く、候補たちもあれこれ避けるのに忙しかった。聴聞会は来週まで続く。党利党略や政派の立場ではなく、国民の目線を基準にして不適格者を選ばなければならない。厳格な通過儀礼を経ることこそ尹錫悦政府が成功する道でもある。