
「申し訳ありません。水原(スウォン)から来る途中、車が込んでいて」(チョン・ヒョン)
「遅れも大丈夫。私のほうから先に来て待つのが当然でしょう。100位の壁を破ったんだから…」(李亨澤)
韓国テニスのレジェンドと呼ばれている李亨澤(イ・ヒョンテク、39)が30日、ソウルオリンピックコートで約束時間より10分遅れてきた後輩のチョン・ヒョンを喜んで迎えた。中国南寧で行われたチャレンジャー大会に出場して、同日未明に帰国した李亨澤は、世界88位まで上ったチョン・ヒョンを祝うために、時間を作った。同日の出会いに先立って、チョン・ヒョンは、水原兵務庁で徴兵検査を受けた。李亨澤から、「久しぶりに会ったら、背丈がさらに伸びたようだ。筋力をつけなければならない気がするが、大会時も地道に筋トレをするのがよい」と言われると、チョン・ヒョンは、「今日測ったら、昨年より3センチが伸びて186センチとなりました」と笑った。
李亨澤は、「私は24歳の時、初めてメジャー大会のUSオープンに出場して、ベスト16入りで、テレビや雑誌で目にしていたピート・サンプラスと対戦することになった。当時は、試合を控えて、明け方には胸がどきどきしすぎて、跳ね起きたほどだ。ヒョンはペースが速いから期待も大きい」と話した。6月のウィンブルドン大会に自動出場が有力視されているチョン・ヒョンは、「ジョコビッチやフェデラーなどの選手と対戦することになれば、緊張しすぎて、すぐにコートから飛び出したくなるかもしれない」と話した。李亨澤は、「ヒョンはツアー級やメジャー大会でずっとプレーすることになるはずだから、当面、1勝をあげるのも容易ではないかもしれないが、体力をつけて、スケジュール管理をうまくしなければならない」とアドバイスした。
2012年のジュニアデビスカップで、チョン・ヒョンを教えていた李亨澤は、「ヒョンは幼かったのに、体調管理など自分のすべきことを黙々とこなしてきた。まじめで集中力が優れているので、大きく成長するだろうと思っていた」と褒めた。チョン・ヒョンは中学生時代、李亨澤が出場した国内大会で、ボールボーイをしながらテニススターの夢を育んできた。いまや、チョン・ヒョンは李亨澤が保有している様々な記録を上回る記録を出すだろうと期待を集めている。
kjs0123@donga.com






