Go to contents

「父性愛の演技、役者としてぐんと成長した感じ」

「父性愛の演技、役者としてぐんと成長した感じ」

Posted October. 18, 2013 04:51,   

한국어

「最初は断るといいました。結婚もしていないのに、父性愛の演技だなんて」

先月末に放送の終わったMBCドラマ「ツーウィークス」。年明けにのこの作品について提案を受けたとき、イ・ジュンギ(31)は断った。「殺人の濡れ衣を着せられ、娘の命を救うために死に物狂いで戦う男」という設定で、昨年の話題作だったSBSのドラマ「追跡者」のソン・ヒョンジュが浮かんできた。「(演技を)うまくやりこなしたらきっといいものになる」と思った。その彼を説得したのは、ほかならぬソ・ヒョンギョン作家だった。

「できないことを言うために会った席だったが、4〜5時間、ビールを飲みながら話し合うことになりました。作家から、『差別化されたキャラクターを作るつもりだ。役者として成長できると思う』といわれ、心が動きました」

撮影も容易ではなかった。ドラマの中では逃亡者の身分であり、ロケが主となった。3ヵ月間、ソウルと京畿(キョンギ)周辺はもとより、釜山(ブサン)や聞慶(ムンギョン)、丹陽(タンヤン)、報恩(ボウン)まで、全国を歩き回った。逃走のシーンや激しいアクションシーンを撮影し、体力の消耗は激しかったが、さらに難しかったのは感情表現のほうだった。

「作家から、『ピリオド一つ、感嘆符一つ、放ち書き一つ一つについて、なぜそうなっているか、もう一度考えてほしい』といわれるほど、脚本を正確に書きます。電話のシーンでも、文章ごと、違う感情を示さなければならないが、何度も感情が切れました。電話ブースを何度も拳で打ちましたよ。その状況があまりにも難しく、自分にも腹が立ったので…。」

ドラマの放送前まで、「きちんと役を演じたのかどうか、あまりにも不安だった」という彼は、ドラマ初回の放送後、視聴者の反応を見て、自信をもてたという。「初回が放送された日、山の頂上でロケをしながら、暇さえあれば、記事を確認しました。『イ・ジュンギの父性愛の演技は合格』という評価を読んで、心臓が破裂しそうに嬉しかったんです」

「ツーウィークス」は、役者らの好演技や優れた脚本、演出のため、秀作だという評価を受けたが、ライバル作のSBSドラマ「チュ君のテヤン」に押され、視聴率は10%前後に止まった。イ・ジュンギは、「視聴率の事は残念だが、役者としては手にしたものがより多い」と話した。「自分の年は、アイドルスターとも、演技派役者ともいえず、曖昧ですね。今回の作品は、自分が役者へと進む道に力となりました」。

生まれて初めて父親の役を演じ、娘・スジン役のイ・チェミ(7)と、とりわけ仲良くなった。彼は、「ツーウィークス」の最高の立役者として、イ・チェミを取り上げた。「僕が台詞を覚えきれず、口ごもれば、チェミが僕の足をぽんと蹴りながら、『感情をきらず、続けてやれ』という目つきになります。チェミは真の女優ですね」

あまりにも多く感情を表したため、ドラマが終わった後しばらく、「感情が壊れたかのように」さびしかったというイ・ジュンギは、後続作としてはロマンチックコメディで、「甘くて軽いキャラクターを演じたい」と話した。年末には、大規模な韓中日のファンミーティングも行う計画だ。恋はいつになるだろうか。

「『作品が終わってむなしい』という言葉をよく口にしたら、周りからこういわれましたよ。それは作品のせいではなく、恋ができないからだと。だから、恋もしなければならないと思いますが。ハハ」