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[オピニオン]結婚不能世代

Posted April. 03, 2012 09:13,   

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ソウル大学出身の放送記者、ユン・ボムギは、「韓国人女性を諦めてウクライナ人女性を愛する男」をターゲットにした結婚情報事業をしたらどうかと考えたことがある。商売がうまくいきそうだったからだ。36歳の彼の恋人は、新道林洞(シンドリムドン)の伝貰(チョンセ=高額の保証金を大家に預け、退去時は全額返却される借家制度)2億ウォンのマンションで新婚生活を始めた友だちの家に行っては、「これぐらいにならないと、結婚できない」と思い込んでいるようだった。それが原因で別れた。とびが生んだ鷹になるところだった彼には不可能だった。短大を卒業し、非正社員として月120万を稼ぐ双子の兄も結婚は「絵に描いた餅」だ。建国以来初めて、ソウルの普通の独身男性も貧困国の女性でないと結婚できない時代がやってきた!そこで出た本が『結婚不能世代』だ。

◆恋愛放棄、結婚放棄、就業放棄の「三放時代」を狙った書籍は少なくない。癒しマーケティングの真髄を見せつけた『痛いから青春だ』があり、07年「彼らに必要なのはバリケードと石」と主張した「88万ウォン世代」もある。いわゆる進歩性向の禹鉊熏(ウ・ソクフン)は最近、本を読んでも戦わない青年に失望したと絶版宣言をした。「結婚不能世代」はまさにその進歩陣営の解決策が間違っていると指摘する。

◆恋愛をするためには職業が欠かせない。問題解決のカギも雇用創出にある。左派の万能の神薬は、「非正社員の正社員化」だ。しかし、この本は「正規雇用のない社会を作れというのは、企業に新規採用をするなと言っているのと同然だ」と指摘した。昨年、キム・ジンスク氏のタワークレーン座り込みの際、「希望のバスは進歩の災い」と批判した金大鎬(キム・デホ)社会デザイン研究所長の口を通じてだ。グローバル化と中国が存在する限り、非正規雇用そのものが正常な社会になった。非正規社員でも楽しく生きられるよう同一賃金、同一労働の仕事が多くならなければならない。

◆非正規社員として2年以上安心して働ける仕事が多くなれば、女性が出産後2〜3年育児をしてから再び仕事を始めるのが難しくなくなる。午前11時〜午後3時勤務のように働き方が多様になれば、保育問題の解決も難しくはない。にも関わらず、左派が非正規雇用の撤廃や無償保育といった非現実的な政策を主張しているのは、「彼らが社会的弱者ではなく、上位10〜20%を代弁するためだ」と著者は叱咤した。左派の善意だけを頼りにしていては本当に結婚不能国になりかねないという話だ。

金順徳(キム・スンドク)論説委員 yuri@donga.com