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北朝鮮の「核融合反応装置」、08年から重点課題に選定 統一部の非公開報告書

北朝鮮の「核融合反応装置」、08年から重点課題に選定 統一部の非公開報告書

Posted May. 13, 2010 07:32,   

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北朝鮮が12日、「われわれ式の熱核反応装置」を製作し、核融合の反応に成功したと発表した。これは水素爆弾を製造できる先端技術であり、真偽が注目される。

北朝鮮の朝鮮中央通信は、同日発売の朝鮮労働党機関紙・労働新聞を引用して、「太陽節(4月15日=故金日成主席の誕生日)を迎える意味深い時期に、朝鮮の科学者たちが、核融合反応を成功させる成果を上げた。核融合の成功は、飛躍的に発展する朝鮮の先端科学技術の姿を誇示する大きな出来事だ」と強調した。

さらに同通信は、「朝鮮の科学者たちは、核融合技術を自力で開発するための闘争を繰り広げてきた。この過程で、独自の熱核反応装置が設計、製作され、核融合反応に関する基礎研究が終わり、熱核技術を自力で完成できる強力な科学技術の力量が培われた」と主張した。

労働新聞は、21年前の89年5月8日にも、「金日成(キム・イルソン)総合大学の研究集団が、最近、常温の核融合反応の実現に成功した」と主張したが、国際的な検証手続きを踏まず、証明されなかった。

統一部が、科学技術政策研究院に依頼して、昨年12月に非公開で出した政策研究報告書「北朝鮮の科学技術の水準および関心分野の分析」によると、北朝鮮は、第3回科学技術発展5ヵ年(08〜12年)計画の20の重点課題のうち、原子力の分野で「核融合分裂混成原子炉」を選定していたことが明らかになった。

同報告書は、「核分裂と核融合を融合する混成原子炉は、先進国でも概念研究に止まっている先端技術だ。北朝鮮がこれを重点課題として推進することは、核兵器の開発をより一層深め、強化型核爆弾と水素爆弾の製造の能力を確保しようという意図があるとみえる」と指摘した。

核融合は、原子爆弾を製造する核分裂と違って、水素原子を融合させることで出るエネルギーを活用する高難度の技術だ。現在まで、エネルギー発電用として商用化した国はなく、米国とロシアがこの技術で水素爆弾の製造に成功している。

政府は、北朝鮮が意味ある水準の核融合、特に発電用の技術開発には成功していないと見ている。政府当局者は、「核融合発電をするには、かなりの高価な施設が必要だが、このような施設が北朝鮮にあるという報告があったり、感知されたことはない」と断言した。北朝鮮が、実験室で基礎的なレベルの核融合を成功させ、オバマ米政府を刺激して、2国間会談と経済支援を引き出そうという戦術とみえる。