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[社説]宇宙大国に向けた小さいが意義深い「李ソヨン氏の壮途」

[社説]宇宙大国に向けた小さいが意義深い「李ソヨン氏の壮途」

Posted April. 08, 2008 06:27,   

きょう、韓国初の宇宙人が誕生する。女性工学博士の李ソヨン氏が午後8時16分27秒、カザフスタンのバイコヌール基地で、ロシア宇宙船「ソユーズ」に乗り込んで、宇宙へと旅立ち、待望の宇宙人の列に加わることになる。政府が宇宙人養成計画を立ててから約7年ぶりにようやく、夢がかなうことになる。

韓国国民において喜ぶべきことだ。1969年、人類で初めて月に着陸した米国のニール・アームストロングが、最初の一歩を踏み出しながら、「自分にとっては小さな一歩だが、人類にとっては巨大な跳躍だ」と語ったように、李氏の飛行が、宇宙大国に向かう力強い第一歩となるよう期待する。

宇宙先進国の米国やロシア、欧州、日本、中国などと比べれば、我々はようやく第一歩を踏み出したに過ぎない。35ヵ国が我々より先に宇宙人を輩出し、その数はなんと474人に上る。しかし、最初が肝心だ。最初の宇宙人排出に注がれる国民の熱い関心や声援を足がかりに、我々も宇宙競争に本格的に参入しなければならない。

ちょうど9月に全羅南道高興(チョルラナムド・コフン)にナロ宇宙センターが完成され、12月は韓国型小型衛星発射体(KSLV−1)が打ち上げられる。来年10月は、大田(テジョン)で3000人余りの各国の宇宙専門家が出席する国際宇宙大会(IAC)も開かれる。我々が宇宙時代を切り開いていくための絶好のチャンスだ。

各大国は宇宙探査を国のプレゼンスを高める最高の戦略としている。先端技術が結集された宇宙プロジェクトは、未来の産業や技術を主導する土台になるのみならず、軍事戦略のレベルでも決定的な役割を果す。日本や中国も商業的な利益よりは主に軍事的な目的から、宇宙探査に夢中になっている。チャン・ヨングン韓国航空大学教授(韓国科学財団宇宙団長)は、「大国は宇宙事業を生存ゲームのレベルで推進する」と述べ、国家的な対策が急務だと強調した。

宇宙大国の後を追いつくためには政策的な配慮が肝心だ。専門家たちは政府の研究開発(R&D)予算の3%水準の宇宙予算を5〜6%へと増額すべきだと主張する。米国のNASAやヨーロッパのESAのように、宇宙事業を統合管理する国の機構も必要だ。長期的なビジョンを立て、十分な予算を投入するためには、国民的な共感も得なければならない。そのような条件ができてこそ、優秀な頭脳を迎え入れることができる。宇宙時代の入り口で、政府と国民が一緒に考えなければならない課題だ。