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「ファイザーとモデルナ以外はオミクロン株の予防効果ほとんどない」 米紙報道

「ファイザーとモデルナ以外はオミクロン株の予防効果ほとんどない」 米紙報道

Posted December. 21, 2021 09:52,   

Updated December. 21, 2021 09:52

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新型コロナウイルスのワクチンのうち、mRNA(メッセンジャーRNA)ワクチンのファイザーとモデルナ以外のワクチンは、オミクロン株の予防効果がほとんどないと、米紙ニューヨーク・タイムズが19日(現地時間)付で報じた。mRNAでないワクチンに依存してきた発展途上国を中心に感染が拡大し、変異の出現が懸念されている。オミクロン株には新型コロナウイルスの抗体治療薬も効かないという研究結果も出た。

同紙は、「ファイザー、モデルナ製ワクチンだけが、オミクロン株からの感染を予防できるという研究結果が次々に発表されている」と報じた。英国健康安全保障庁(HSA)は12日、ワクチン接種者を分析した結果、「アストラゼネカ製ワクチンを打って6ヵ月で、オミクロン株の感染予防効果が0%台に下がった」と明らかにした。接種が1回のヤンセン製ワクチンはアフリカで需要が急増しているが、「オミクロン株の感染予防効果はほとんど無視してもいいほど」と同紙は指摘した。世界のワクチンの半数を占める中国のワクチン(シノファーム、シノバック)に対しては、「オミクロン株をほとんど予防できない。中国、メキシコ、ブラジルなどが主にこのワクチンを接種した」と伝えた。主にアフリカや中南米国家が接種したロシアのワクチン「スプートニク」も、オミクロン株の予防効果が非常に低いと報じた。

 

米ジョンズ・ホプキンス大学公衆衛生学大学院のトルベルト・ニェンスァ研究員は、「裕福な先進国は先端技術を利用したmRNAワクチンの技術を共有せず、発展途上国は他のワクチンに依存しなければならなかった。その結果、これらの国で変異が現れ、新型コロナウイルスのパンデミックは続くことになるだろう」と指摘した。 

 

20日、AP通信によると、米製薬会社リジェネロンとイーライリリーは、米食品医薬品局(FDA)が緊急使用を承認して米国の病院で最も多く使われている自社の抗体治療薬がオミクロン株に効果がないことがわかったと明らかにした。製薬会社2社の抗体治療薬は、感染者の重症化を防ぐために使われている。2社は、新しい抗体治療薬を速かに開発すると明らかにしたが、AP通信は「少なくとも数ヵ月かかるだろう。医療スタッフは新たな危機に直面するだろう」と伝えた。


李恩澤 nabi@donga.com