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米共和党大統領候補の乱立に懸念、トランプ氏に「漁夫の利」

米共和党大統領候補の乱立に懸念、トランプ氏に「漁夫の利」

Posted June. 07, 2023 09:04,   

Updated June. 07, 2023 09:04

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米共和党の大統領選候補者選びの予備選挙の熱気が高まっている。トランプ前大統領が支持率で首位を独走している中、2位のロン・デサンティス・フロリダ州知事の支持率が伸び悩みを見せ、他の候補の出馬宣言が相次いでいる。

マイク・ペンス前副大統領は5日、連邦選挙管理委員会に大統領選への立候補を届け出た。米紙ニューヨーク・タイムズなどによると、ペンス氏は7日、来年初めに予備選挙が行われる中部アイオワ州で大統領選出馬を宣言する計画だ。

創造論を支持する敬虔なプロテスタントであるペンス氏は、保守傾向が強いアイオワで反中絶を訴え、自身が「保守の嫡子」であることを強調するとみられる。ペンス氏は、トランプ政権のナンバー2だったが、トランプ氏の2020年の大統領選結果への不服を機に決別した。

このほか、元ニュージャージー州知事のクリス・クリスティ氏は6日、米ノースダコタ州知事のダグ・バーガム氏は7日に大統領選への出馬を宣言する。政権民主党の本拠地であるニュージャージー州で知事を2期務めたクリスティ氏も、共和党内の代表的な「トランプ狙撃手」とされる。本選で中道層の有権者にアピールできる競争力を持つことを強みにしている。富豪企業家出身のバーガム氏は減税を訴えている。

トランプ陣営側はライバルが増えることをむしろ歓迎している。そうすれば票が分散し、自身が最終候補になる可能性が高くなるからだ。2016年の大統領選候補者選びの予備選挙でも10人以上の候補が乱立したため、トランプ氏が35%の支持率で1位となった。

ただ、これまで出馬を検討していたニューハンプシャー州のクリス・スヌヌ知事は5日、米紙ワシントン・ポストの寄稿で、「多くの候補が乱立して、トランプ氏が再び大統領選候補に選出されることを阻止する」と不出馬を宣言した。今年3月、同様の理由で大統領選への不出馬を宣言した「韓国の婿」、前メリーランド州知事のラリー・ホーガン氏も最近、ロイター通信とのインタビューで、「私たちが2016年の過ちを繰り返すのではないか懸念している」と述べ、候補の乱立はトランプ氏を助けるだけだと指摘した。

民主党では、バイデン大統領が事実上、候補に内定したも同然の中、進歩的な人々も続々と出馬表明をしている。有名な黒人社会運動家で、ユニオン神学校教授のコーネル・ウェスト氏は5日、17年に作られた少数政党「人民党」の候補として大統領選に出馬すると宣言した。ウェスト氏はバイデン氏を「無能な新自由主義者」、トランプ氏を「新ファシスト」と批判し、支持を呼びかけた。


ユン・ダビン記者 empty@donga.com