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夕方になれば石たちが

Posted January. 15, 2022 08:20,   

Updated January. 15, 2022 08:20

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「夕方には、石たちが抱き合って寝た」

最初の一節だけで、この詩についてはこれ以上悩む必要がない。真のグルメ店には、長い説明など要らないもの。夜、お互いを抱き合って寝る石だなんて。この言葉を聞いた瞬間、私たちはそれらを見たこともないのに、すでに見たような気さえする。

「実は、私たちはあの石がどこにあるのか、何なのかよく知っている。知りたければ、暗い夜中に起きていればいい。疲れ果てた夫は、部屋の隅で歯ぎしりしながら寝る。小さな子供は、ボールのように体を丸めて寝る。さらに上の子は、手足を大の字に広げて寝る。その姿を見ると、お互いに抱き合って寝る石たち、という表現が理解できる。

私たちは一日中、コロコロ転がる石のように暮らしている。あの方がやらせたら、前に転がったり、後ろに転がったりする。転がって、傷を負ったり、中にひびが入ることもある。いろんな出来事のあった1日を終えて、家に帰ってきた石には、他の石たちは慰めであり希望でもある。帰る家があって、一緒に寄り添って眠る家族がいるというのは、当然のことではない。それは大変ありがたいことだ。

昔は、焚き口に石を温めて、それを抱いて寝たという。愛する人ができると、熱い石をそっと持たせたりもした。胸がからからに乾き、自分が無情な石なのか、石が無情な自分なのか分からない日は、この詩を読む。冬だから、心だけでも温かいオンドルになる必要がある。