
「誰でも簡単に作れる食品のように見えますが、ラーメンは膨大な科学と技術が積み重なった『産業の最先端』です。韓国の半導体が世界最強であるように、韓国ラーメンも世界最強なのです」
韓国人はもちろん、世界中で親しまれているラーメン。「ラーメン評論家」として知られるチ・ヨンジュンさん(37)が再びラーメン関連の本を出版した。先月29日に「ラーメンの科学」(キプンナム)を出版したチさんは、8日の東亜日報との電話インタビューで、「袋の中に入った粉末スープや具材、麺は長年の研究成果が凝縮されたものだ」とし、「味とコストパフォーマンスを追求するため、自動化と効率化が極限まで進められた科学の産物がラーメンだ」と語った。
チさんのラーメン愛は軍隊時代に始まった。大学修学能力試験(日本のセンター試験に相当)を4回受験した後に入隊した彼は、売店でラーメンを一つずつ食べ比べながら慰めを得たという。その経験を共有しようと、2013年に「ラーメン征服者ピキ」という名前でインターネット上にラーメンを紹介し始めた。その後、小学校教員として働きながらもラーメン評論を続け、2023年からは専業のラーメン評論家として活動している。
なぜこれほどラーメンに魅了されたのか。「ラーメンは世界最高レベルと評価され、韓国人が最も多く食べる食品なのに、専門的に紹介する人がいなかったのが残念だったからです」と話す。これまで試食して評価したラーメンは約2300種類。企業協賛も受けず自費で購入しており、1週間に15~20種類を食べるという。
チさんが2024年に出版した「ラーメンの歴史」(キプンナム)が韓国ラーメンの歩みを扱ったものなら、新刊は本格的に食品学と科学に焦点を当てている。麺はなぜ縮れていて黄色いのか、スープや具材はどのように作られるのかなどについて、食品工学の教授や研究者、企業関係者らへの取材を通じて解き明かした。最近では自身も韓国放送通信大学食品栄養学科に編入し、ラーメン研究に拍車をかけている。
チさんによると、ラーメンは誤解の多い食品だ。「栄養がなく体に悪い食品のように思われがちだが、本来は食糧難を解決するために導入された栄養食品だった」という。2020年の韓国栄養学会基準では、炭水化物、たんぱく質、脂質の比率も理想的な水準だという。ただ、現在の基準で見るとたんぱく質がやや不足しているため、「卵や肉を加えれば栄養のバランスが取れる」と説明した。
「MSGにも誤解があります。韓国ラーメンは重量当たりのナトリウム含有量が世界でも低い方です。MSGは許容範囲内であれば有害ではなく、塩分を減らして全体のナトリウム含有量を抑える効果もあります」
チさんのラーメン愛はどこまで続くのだろうか。最終的にはラーメン博物館や大学の「ラーメン学科」設立に少しでも貢献したいという。「半導体学科があるように、ラーメンも専門的に学べる場が必要だからです」と理由を説明した。
「気軽に食べていたラーメンにも、『これほど多くの人の努力と成果が詰まっているのか』と感じるようになれば、もっとおいしく味わえるはずです。ラーメンを『読む』楽しさも知っていただければと思います」
キム・ドヨン記者 repokim@donga.com






