
米財務省が、建国250周年を記念してトランプ大統領の肖像入りの250ドル紙幣の発行を推進している。米国では現行法上、生存人物を紙幣に描くことは禁止されている。関連法改正案が連邦議会で係留中の中、トランプ政権が無理な「大統領持ち上げ」に乗り出したとの批判が出ている。
米紙ワシントン・ポストは28日(現地時間)、「トランプ政権の政務職幹部らが、トランプ大統領の顔が描かれた250ドル紙幣の発行を推進している」と、前・現職関係者の話として報じた。同紙が入手したデザイン案によると、中央にトランプ氏の顔が描かれ、両脇には大統領とベッセント財務長官の署名が入っていた。試作品の肖像は、昨年1月に公開された第2次政権初の公式写真のように、厳しい表情を浮かべていた。
同紙によると、250ドル紙幣計画は財務官のビーチ氏と、同氏の首席補佐官を務めるブラウン氏が主導している。ビーチ氏は、英国人画家イアン・アレクサンダー氏に依頼して制作したデザイン案を、昨年8月に財務省傘下の連邦印刷局(BEP)へ初めて提出したとされる。アレクサンダー氏は「トランプ大統領と直接やり取りしている」とし、トランプ氏の提案をデザインに反映したと語った。
問題は、米現行法上、紙幣には死亡した人物しか描かれないという点だ。また、財務省が発行できる紙幣の額面も法律で定められており、250ドルは含まれていない。このため昨年2月、「ドナルド・トランプ250ドル法案」が連邦下院へ提出されたが、現在も係留状態となっている。現時点で、当該紙幣発行の法的根拠はない状況だ。
適切な偽造防止技術を施した紙幣発行には、数年の開発期間が必要な点も障害となっている。偽造防止技術を大幅に強化して2013年に発行された新100ドル札は、デザインと開発に10年以上を要した。
こうした中、連邦印刷局内部からも反発が出ているという。ビーチ氏と衝突した連邦印刷局のソリメネ局長が先月、別部署へ異動となったことを巡り、報復人事との疑惑も浮上した。
議論が広がる中、ベッセント氏は同日の会見で、「現職大統領の顔が描かれた250ドル紙幣を発行し、建国250周年を記念することに不適切な要素はない」と述べ、関連法案の議会通過を求めた。
イ・ジユン記者 asap@donga.com






