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金正恩氏側近を常任委員長に 世代交代で3期体制固め

金正恩氏側近を常任委員長に 世代交代で3期体制固め

Posted March. 24, 2026 08:56,   

Updated March. 24, 2026 08:56


北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)総書記の側近で、政権初期から「影の随行」を続けてきた趙甬元(チョ・ヨンウォン)前朝鮮労働党組織担当書記が、最高人民会議常任委員長に選出された。「パルチザン第2世代」の元老である崔龍海(チェ・リョンヘ)氏に代わり、国会議長に相当する常任委員長に就いた。趙氏は国務委員会第1副委員長も兼任し、「ナンバー2」としての地位を公式化した。正恩氏が第15期最高人民会議を通じて党と内閣の世代交代を断行し、「金正恩政権3期」の親政体制を強固にしたとみられている。

●世代交代で「金正恩3期」体制強化

23日、朝鮮中央通信によると、北朝鮮は前日(22日)、最高人民会議第15期第1回会議を開き、正恩氏を国務委員長に再推戴した。正恩氏は2012年に政権を掌握し、16年5月に国務委員長に推戴され、21年の第14期最高人民会議でも再推戴されている。

趙氏は最高人民会議常任委員長兼議長、国務委員会第1副委員長に選出された。14年末から正恩氏に随行し、党組織指導部長、組織担当書記などを歴任して核心実力者に急浮上した。最高人民会議副委員長兼副議長には党第10局長を務めた李善権(リ・ソングォン)氏と法務相を務めた金亨植(キム・ヒョンシク)氏が選ばれた。対韓国業務を総括した李氏は18年9月、文在寅(ムン・ジェイン)大統領とともに訪朝した大企業総帥らに「冷麺が喉を通りますか」と発言して物議を醸したことがある。

今回の人事を通じて、正恩氏の側近の全面配置と世代交代は一段と強化された。慶南(キョンナム)大学極東問題研究所の林乙出(イム・ウルチュル)教授は「崔氏から趙氏への交代は、象徴的な元老の時代が終わり、実務型側近の時代に入ったことを意味する」とし、「過去の国防委員会中心の非常時的な『先軍政治』から脱し、国務委員会を頂点とする通常国家型の統治システムが完全に定着したことを内外に示す意図もある」と指摘した。

●「領土・領海・領空」明記へ憲法改正の可能性

北朝鮮は今回の最高人民会議で「社会主義憲法の修正補充問題」を議題として扱うと明らかにしており、「敵対的な2国家」の明文化の有無も近く公表される見通しだ。韓国を「徹底した敵対国、永遠の敵」と規定していることから、憲法から統一や民族といった表現を削除する改正が有力視されている。特に正恩氏が24年1月、憲法に領土・領海・領空の条項を設けるよう指示し、先月の第9回党大会では「南北の国境線をできるだけ早期に要塞化する」と述べたことから、陸・海・空で新たな境界線を一方的に宣言する可能性も指摘されている。既存の軍事境界線(MDL)や北方限界線(NLL)より南側に寄った新たな境界線を設定し、これを韓国側が侵犯すれば武力で対応すると威嚇する可能性があるということだ。

軍関係者の間では、正恩氏が再推戴後、内部結束と存在感の誇示を狙い、韓国に対する挑発や圧力の水準を引き上げるとの見方が出ている。軍関係者は「MDLやNLLなど接触地域で韓国軍の対応態勢を探る示威的行動に出る一方、緊張を高めたうえで責任を韓国側に転嫁する戦術を取る可能性がある」と述べた。

こうした中、米空軍が2機保有する戦略偵察機「コンバットセント(RC—135U)」が、正恩氏が再推戴された22日、沖縄の嘉手納基地から韓半島に飛来し、MDL南側上空を東西に往復しながら長時間にわたり対北監視飛行を行ったことが確認された。同機はミサイル発射時の電子信号や核実験の兆候などを探知し、米大統領や国防長官、統合参謀本部議長など最高指導部にリアルタイムで報告する国家級戦略偵察機だ。機体に搭載された高性能センサーにより、数百キロ先の微細な信号情報やミサイル発射前後の電子信号など高度な戦略情報を収集できる。敵のレーダー電波を捉え、防空網を分析し、ミサイル基地から発信される電磁波を収集する任務も担う。


權五赫 hyuk@donga.com