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「注文から2日で配送」 ヒューマノイドロボットのレンタル時代を切り開く中国

「注文から2日で配送」 ヒューマノイドロボットのレンタル時代を切り開く中国

Posted January. 28, 2026 10:13,   

Updated January. 28, 2026 10:13


●オンラインプラットフォームで1日単位のレンタル可能

このロボットは、中国のロボットレンタル専門オンラインプラットフォームを通じて借りたものだ。スマートフォンで事業者のアプリ(App)にアクセスすると、ロボット犬、パンダ型ロボット、ヒューマノイドロボットなど、多様な機種から選択できる。希望する日付と配送先を入力して決済すれば、早ければ2日で届く。配送時には専門エンジニアが同行して操作方法を説明するほか、稼働中に起きる突発的な状況にも対応する。

この日レンタルしたのは、中国企業「智元ロボット」の「Lingxi(霊犀)X2」。手を振る、握手する、頭上でハートを作るといった基本動作に加え、約1分間、音楽に合わせて踊るレパートリー動作が4種類組み込まれていた。操作は主にジョイスティックやスマホのアプリで行う。単に見学するだけでなく、利用者自身が操作してさまざまな動きを試せる点が、レンタルロボットの大きなメリットだ。短時間で操作に慣れ、簡単な指示で動かすことができた。ロボットと一緒にエレベーターで移動し、別の階のオフィスを行き来することも難しくなかった。

人工知能(AI)機能を搭載し、音声で人とやり取りすることもできる。ロボットは自らを「シリコンで作られた次世代AIスター」と紹介。「男?女?」との質問には「私はロボットです」と機知に富んだ回答を返した。

現在の韓国大統領について尋ねると、「2025年6月に就任した第21代の李在明(イ・ジェミョン)大統領」と正確に答えた。抱きしめてほしいと頼むと、目元を笑顔にし、両腕を広げるしぐさを見せ、伴侶ロボットとしての可能性も垣間見せた。

レンタル価格は1日3599人民元(約75万ウォン)。30日借りれば、1日当たり1499元(約31万ウォン)に割引される。販売価格9万8000元(約2000万ウォン)と比べれば安いが、一般個人が単独で借りるには依然として高額だ。ロボット犬モデルは399~499元(約8万3000~10万4000ウォン)と、比較的手頃となっている。

●春節控え企業需要急増

上海に本社を置くロボット専門のレンタルプラットフォーム「擎天租」は、昨年12月末にサービスを開始した。ロボットスタートアップの智元ロボットと闊科技が共同で設立した。従来も一般の電子商取引プラットフォームで個人や小規模事業者がロボットを販売・貸与する例はあったが、独自プラットフォームを構築してロボットレンタル事業を展開するのは初めて。

同社の最高マーケティング責任者(CMO)、李可爲氏は「昨年初めから中国ではロボットブームが起きていたが、実際に体験した人は多くなかった」と、サービス立ち上げの理由を説明する。

現在の主な顧客は企業だ。社内イベントや商業施設での顧客向け催しに使われるケースが多い。特に来月の春節(旧正月)を前に、受注が急増している。始業式や社員激励イベントでロボットを活用しようとする企業が多いためだ。李氏は、「プラットフォーム開設後、1日平均100件以上の注文が入っている。単なるレンタルにとどまらず、ロボットを活用したイベントのシナリオも提供している」と語る。

中国では、オフライン店舗でのロボットレンタルも可能だ。昨年、広東省深圳市にオープンした「6Sロボットストア」は、販売からレンタルまでのワンストップサービスを提供する。6Sとは、自動車業界の4S(販売・部品・サービス・情報フィードバック)に、レンタルとカスタマイズを加えた概念だ。中国メディアによると、20以上のロボットブランドが入居しており、ヒューマノイドロボットのレンタル価格は約8000元(約170万ウォン)。四足歩行のロボット犬は、恐竜やポニー、ライオンなどの外観にカスタマイズするサービスも提供している。

●中国のヒューマノイドロボットレンタル市場、年内100億元規模へ

昨年の中国におけるヒューマノイドロボットのレンタル市場規模は約10億元(約2100億ウォン)。専門家は、今年は少なくとも100億元(約2兆1000億ウォン)規模に急成長すると見込んでいる。江蘇商業銀行の武澤偉研究員は「初期のロボット市場が『好奇心を刺激する展示』段階だったとすれば、いまは『実質的なサービス』段階へ急速に移行している」と話す。

昨年、中国のロボットメーカー「延動力」は、1万元(約200万ウォン)台のヒューマノイドロボット「ブミ」を発売するなど価格は下がっている。ただ、自動車と異なり、一般家庭が直接購入して使うには、用途が限られ、保守費用も依然として高い。擎天租の李CEOは「3~5年後、ロボットが家事や育児を担えるようになるまでは、購入よりレンタル市場の方が拡大するだろう」との見方を示した。

中国工業情報化部によると、昨年、中国でヒューマノイドロボットの完成品を製造した企業は140社に上り、1年間に発売された製品は約330種類に達した。春節ガラショーでユニトリーの「H1」が集団ダンスを披露して以降、関心は一気に高まった。ロボットマラソンや格闘大会、五輪イベントなどを通じ、時間の経過とともに能力も向上している。工業情報化部は「AI技術の進展に伴い、ヒューマノイドロボット産業の成長速度は予想を上回っている」と評価する。

●モルガン・スタンレー「中国ヒューマノイド、商用化へ転機」

台湾・聯合報によると、世界的投資銀行のモルガン・スタンレーは最近の報告書で、「今年は中国のヒューマノイドロボットが商用化段階に入り、産業エコシステムを構築する上で極めて重要な年になる」と指摘した。中国における今年のヒューマノイドロボット販売予測も、従来の1万4000台から2万8000台に上方修正した。製造原価が年平均16%ずつ低下すると見込み、商用化と普及が加速するとしている。

一方で、大量生産や産業現場への本格適用はなお時期尚早との見方もある。UBS証券のアナリスト、王斐麗氏は「学習データ不足などでヒューマノイドロボットの『頭脳』開発は依然として難題だ」と指摘する。中国最大級のロボットメーカーの一つであるユービーテックは、最新の産業用ヒューマノイドロボット「ウォーカーS2」について、「箱積みや品質管理など特定作業における生産性は人間の30~50%水準で、2028年までに80%へ引き上げることを目標としている」と明らかにした。