
「たくさんの国を回って、楽しく撮影した思い出ばかりで、夏休みや冬休みの日記をめくっているような感覚です」
ソウル市鍾路(チョンノ)区にあるカフェで23日、取材に応じた俳優のコ・ユンジョン(30)は、16日に配信が始まったネットフリックスシリーズ『恋の通訳、できますか?』を「贈り物のような作品」と表現した。多言語通訳者のチュ・ホジン(キム・ソンホ)が、世界的トップスターのチャ・ムヒ(コ・ユンジョン)の通訳を務めることから始まるロマンチック・コメディで、韓国、日本、カナダ、イタリアなどで8カ月にわたって撮影された。コ・ユジンにとって初挑戦のロマンチック・コメディでもある。
出演を決めた最大の理由については、「通訳者とトップスターの出会いという設定が新鮮だった」と語る。「俳優という自分の仕事とも重なるうえ、どこか非現実的なところが面白かった」という。普段から作品の世界観に深く入り込むタイプだといい、「ホン姉妹の脚本作品を終えたあと、童話の世界から戻ってきたような気分だった。撮影後は虚脱感が大きかった」と振り返った。
「毎年夏になると『コーヒープリンス1号店』を見返します。私にとっての人生ドラマです。『恋の通訳…』も、誰かにとって季節を思い出させる作品になればうれしい。私が夏に孔劉(コン・ユ)さんや尹恩惠(ユン・ウンヘ)さんを思い浮かべるように。ただ、自分が誰かの人生作の一部になるというのは、まだ実感がありません」と笑った。
異国のロケ地や胸が高鳴る場面が話題を呼ぶ一方で、コ・ユジンにとっては「一人二役」への挑戦が容易ではなかった。トップスターのチャ・ムヒと、彼女の空想上の存在ド・ラミを演じ分ける必要があり、台本を受け取った瞬間は戸惑いもあったという。それでも「変化を恐れる性格ではないので、次第に楽しみになってきた。やったことのない役だと思うと、むしろわくわくした」と語った。
2019年のデビュー以降、「スイートホーム」(2020年)、「ロースクール」(2021年)、「還魂」(2022年)、「ムービング」(2023年)、「照明店(原題)」(2024年)、「いつかは賢い専攻医生活(原題)」(2025年)など、ジャンルを横断して出演を重ねてきた。作品選びの最優先事項は「前作とは違うキャラクター」だという。
「自分が視聴者にどう見られているかは分かりませんが、幅広く見せていきたい。李炳憲(イ・ビョンホン)さんや全度姸(チョン・ドヨン)さん、廉晶雅(ヨム・ジョンア)さんといった尊敬する先輩方は、毎年作品を見ても飽きない。似ているようで、全く違う。私も、そういう俳優でありたいと思っています」
次作は、『マイ・ディア・ミスター~私のおじさん~』を手がけたパク・ヘヨン脚本家の新作「みんな、自分の無価値さと闘っている」(原題)。うまくいかない人生に嫉妬と劣等感を抱えた人間が、平穏を探していくブラックコメディだ。コ・ユジンは「『恋の通訳…』が童話なら、『みんな…』は灰色のセメントの中で輝く人々を描いた物語。撮影のたびに脚本に心を打たれている」と話した。
キム・テオン記者 beborn@donga.com






