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民主党が見落としている「クリーンハンズの原則」

民主党が見落としている「クリーンハンズの原則」

Posted January. 02, 2026 10:00,   

Updated January. 02, 2026 10:00


法廷には「クリーンハンズの原則」というものがある。違法を行ったり、規則を守らない「汚れた手」を持つ者は、救済を求めたり、法の保護を受けることができないという意味だ。違法に収集された証拠や、法や倫理に反する行為は正当性を失い、法廷で保護されない。

この原則は、いかなる主張であっても正当性を得るには、その人の手がクリーンでなければならないという意味でも用いられる。医師が手術前に手を洗い、患者への感染を防ぐのと同様に、極めて当然のことだ。とりわけ、公権力を行使する執行機関や法を制定する立法府、身体の自由を制限し得る司法府といった権力機関はもとより、これらを監視・批判する報道機関や市民団体にもこの原則は当てはまる。専門性だけでなく、道徳性を備えることが重要な所以だ。

ところが、最近の「共に民主党」をめぐる一連の不正疑惑を見ると、この原則が当てはまっていないのではないかとの印象を拭えない。補佐陣へのパワハラ疑惑に始まり、名義借り株取引疑惑、セクハラ疑惑、祝儀金徴収をめぐる論議まで、李在明(イ・ジェミョン)政権発足から1カ月後の7月以降、ほぼ月に1回のペースで不祥事が噴出した。「内乱」という前代未聞の過ちに隠れ、相対的に批判の強度が薄まっただけだ。

国民の神経を逆なでする発言も少なくない。女性家族部長官に指名されて辞退した姜仙祐(カン・ソンウ)議員は7月の人事聴聞会で、補佐陣に対する「ビデ修理パワハラ」が問題視されると、「助言を求め、お願いした事案だ」と弁明した。崔敏姫(チェ・ミンヒ)国会科学技術情報放送通信委員長は、娘の結婚式の祝儀をめぐる論議に対し、「量子力学を勉強していて、結婚式に気が回らなかった」と答えた。

厚顔無恥にもほどがある。セクハラ被害者が自ら番組に出演し、張耿態(キム・ギョンテ)議員の身体接触を告発したにもかかわらず、張氏は「台本に沿って演出された『収録インタビュー』だ」として「誹謗中傷」と主張している。被害者の元交際相手による「デートDV」を持ち出し、論点をずらす二次加害の指摘が相次いでいるにもかかわらず、党内の女性議員ですら沈黙を守っている。2018年の#MeToo運動を思えば、理解しがたい光景だ。張氏と近い鄭清来(チョン・チョンレ)代表は、昨年12月の初の記者会見で、倫理監察団による張氏の事件の真相調査について質問されると、回答を避けた。代表がかばう姿勢を見せたことで、真相調査は1カ月以上、音沙汰がない。

家族全員のパワハラ疑惑が取り沙汰された金炳基(キムビョンギ)前院内代表は、粘り続けたが、2022年地方選挙当時、公認献金を黙認した疑いまで浮上すると、押し出される形で辞任した。金氏はこれまで、パワハラ疑惑報道は虚偽事実による名誉毀損だと否定してきた。報道団体の反対にもかかわらず、与党「共に民主党」が「戦略的封鎖訴訟」防止条項を「虚偽捏造情報根絶法」に盛り込まず可決させた背景が透けて見える。

現与党が、少なくとも道徳性の面で野党より優れているとの信頼は、すでに色あせて久しい。それでも、これほどまでに党内人物が次々と物議を醸すのは異例だ。進めている改革や内乱清算の正当性を自ら傷つけないためにも、少なくとも事後でも厳正な対応を取り、泣いて馬謖を斬る覚悟を示すべきだ。人を裁き、規制する立場にある権力者こそ、誰よりも「クリーンな手」を持たねばならないという原則を再認識することを望む。