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韓銀「企業はAI人材を望むが、高待遇求め海外流出が加速」

韓銀「企業はAI人材を望むが、高待遇求め海外流出が加速」

Posted December. 06, 2025 10:11,   

Updated December. 06, 2025 10:11


韓国企業は人工知能(AI)人材の採用拡大を進めているが、先進国並みの待遇を提示できず、有能な人材が高報酬を得られる米国など海外へ流出し、国内のAI人材不足が深刻化する可能性が高いとの懸念が出ている。

5日、韓国銀行の「AI専門人材の現状と需給不均衡」と題した報告書によると、「今後AI人材を拡大採用したい」と答えた大企業は69.0%で、中堅企業は68.7%、中小企業は56.2%だった。規模を問わず人材確保競争が進んでいる。

しかし、韓国企業は破格の報酬でのスカウトが難しい。比較的余裕のある大企業でも、AI人材に提示する平均年俸は9006万ウォンで、全社員平均8479万ウォンより6.2%高い水準にとどまる。AI人材に約25%の賃金プレミアムを付与する米国に比べ大きく見劣りする。大企業は採用の最大障害として「熟練人材不足」(27.4%)と「高い給与期待」(25.3%)を挙げた。

韓国企業がAI人材に破格の年俸を提示できない根本的な要因について、韓国銀行は年功序列型の評価制度を指摘した。実力のあるAI人材を確保するために高い年俸を提示するには、企業の報酬体系が成果を中心に算定される必要があるが、現状では勤続年数によって決まる仕組みになっているという意味だ。また、AIに対する国内投資や需要が主要国に比べて低い水準にとどまっている点も原因として分析された。

劣悪な報酬体系の影響で、韓国のAI人材の海外流出はさらに深刻化している。韓国人AI人材のうち16%(約1万1000人)が海外で働いている。AI人材の需要が高い米国では、昨年時点で韓国出身のAI専門家が約6300人在籍しており、2010年の約2100人から14年で3倍に増加した。


ハン・ジェヒ記者 hee@donga.com