
尹錫悦(ユン・ソクヨル)前大統領による「非常戒厳」宣布をめぐる内乱事件を捜査している趙垠奭(チョ・ウンソク)特別検察官(特検)チームは4日、尹氏を偽証の疑いで追加起訴した。尹氏は先月、韓悳洙(ハン・ドクス)前首相の裁判に証人として出廷し、「金龍顕(キム・ヨンヒョン)前国防部長官の建議により、非常戒厳の宣布前に閣僚を呼び閣議を開いた」と証言したが、これは事実と異なると特検は主張した。
朴志英(パク・ジヨン)特検補は定例会見で「尹前大統領が裁判で『韓前首相が建議する前から閣議を計画した』と述べたのは虚偽だ」と説明した。尹氏は先月19日の裁判で、「大統領官邸で金前長官から閣議を行わなければならないという報告を受けたと記憶している」とし、「戒厳宣布に閣議が必要なのは当然だ」と証言した。
これは、尹氏が韓氏の建議を受けた後に初めて閣僚6人を追加で呼び「急造の閣議」を開いたという特検の調査結果に反する。特検は韓氏について「閣議を建議し、戒厳の合法的外観を作ろうとした」として内乱幇助の疑いで起訴した。尹氏は韓氏の裁判で、それを前提にした特検の質問に「閣僚が外観を整えるために来た人形なのか」と反発した。
特検が防犯カメラなどを分析した結果、尹氏は昨年12月3日午後8時30分から、韓氏ら6人だけを大統領室に先に呼んだ。その後、午後9時14分から大統領室職員を通じて6人の長官を追加で呼んだと特検は見ている。尹氏が当初から閣議招集を念頭に置いていたなら、議決定足数(11人)に満たない6人だけを別途呼ぶ理由がないというのが特検の論理だ。特検関係者は「尹前大統領は午後10時に戒厳を宣布しようとしたが、韓前首相の建議で閣議を開くことになり、宣布時間が午後10時27分に遅延した」と説明した。
捜査終了を10日後に控えた特検は同日、姜義求(カン・ウィグ)前大統領室付属室長を事後戒厳宣布文作成の疑い(虚偽公文書作成)で起訴し、金成勲(キム・ソンフン)前大統領警護処次長など警護処幹部3人を尹氏の逮捕を阻止した疑いで起訴した。李銀佑(イ・ウンウ)前韓国政策放送院(KTV)院長についても、戒厳を批判するニュースを削除させた疑い(職権乱用)で起訴した。
コ・ドイェ記者 チェ・ミソン記者 yea@donga.com






