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「師の貧困の時代、真の大人を示したかった」 ドキュメンタリー映画「カナン金容基」のキム・サンチョル監督

「師の貧困の時代、真の大人を示したかった」 ドキュメンタリー映画「カナン金容基」のキム・サンチョル監督

Posted December. 01, 2025 09:06,   

Updated December. 01, 2025 09:06


最近、カナン農軍学校の創立者の金容基(キム・ヨンギ)長老(1909〜1988、写真)の人生と思想にスポットライトを当てたドキュメンタリー映画「カナン金容基」(キム・サンチョル監督)が公開された。カナン農軍学校とは、キリスト教の精神を基盤に人格と民族精神の涵養を通じて、農村指導者を育成してきた社会教育機関である。

牧師でもあるキム監督は先月21日、東亜(トンア)日報とのインタビューで、「韓国教会はもちろん、社会でも手本となる方々の話を十分に教えていない。宗教を問わず、大人を失った今の時代と人々に、真の大人、真の師に出会わせたかった」と語った。

「2009年の金壽煥(キム・スファン)枢機卿、2010年に愛の教会主任牧師を務めた玉漢欽(オク・ハンフム)牧師、そして法頂(ポプチョン)和尚が相次いで亡くなり、私たちは真の大人たちをどんどん失っていると感じました。社会はますます混乱しているのに、見上げて頼る人がいない。だからこそ、特に若い世代がよく知らない「宝石のような人物」にスポットライトを当て、正しく、目的ある人生とは何かを示したかったのです」

金容基長老は1933年、24歳という若さで、「祖国よ、安心せよ」という壮大な夢を抱き、故郷・京畿南楊州(キョンギ・ナムヤンジュ)の奉安(ポンアン)で理想村の建設を通じた農村復興運動を始めた人物。自主管理農場として始まった奉安理想村は、ソウルや江原(カンウォン)など全国へと広がり、1962年に京畿道広州(クァンジュ)で本格的にカナン農軍学校が設立され、1960〜70年代のセマウル運動の精神的土台となった。

キム氏は、「人はよく『先生』と呼びますが、『先生』の本来の意味は、単に先に生まれた人ではなく、先に「人」になった人を指します」と語る。

「真の大人であり師である金長老はキリスト教徒で、カナン農軍学校もキリスト教の精神を基礎として設立されました。しかし一般人はもちろん、神父や修道女など他宗教の人々まで訪れ、開拓精神を学び、自分を変えていったのです」

映画には数十年前の金長老が「この国の乱局をどうにか克服し、共産主義の侵略を二度と受けず、再び日本の奴隷生活に戻らず、アメリカから小麦粉をもらうことがないように…これは全国民がその責任を担わなければならない」と演説する場面が収められている。光復(クァンボク=日本植民地からの独立)後の貧困と惰性に沈み、まだ立ち上がれない同胞へ向けて獅子吼のように叫ぶ姿が印象的だ。

キム氏は、「個人はもちろん、共同体が進むべき道を見失い混乱するとき、厳しく叱責し、歩むべき道を身をもって示す大人が今どれほどいるだろうかと問いかけたい」とし、「師の貧困の時代に、真の大人、真の師とは何かを考える契機となってほしい」


李鎭求 sys1201@donga.com