
韓悳洙(ハン・ドクス)前首相らの裁判では、昨年12月3日の「非常戒厳」宣布前後、龍山(ヨンサン)大統領室5階の大接見室で行われた閣議の様子を収めた防犯カメラの映像が公開された。韓氏がこれまでの証言とは異なり戒厳文書を受け取り目を通す様子が映っており、内乱関連容疑を立証する「スモーキング・ガン」とみられている。
30日、法曹界によると、先月13日の韓氏の内乱首謀者補助容疑などの裁判で初めて公開されたこの映像には、非常戒厳宣言前後の大接見室の様子が収められていた。大統領室のセキュリティ上、軍事機密とされるこの映像は、3カ月ごとに上書きで削除されるものだった。しかし、内乱初期捜査を担当した警察が大統領警護処を説得して保存に成功。特別検察官(特検)が機密解除手続きを経て法廷公開に至り、閣議の実態が明らかとなった。
映像では、戒厳当日午後8時40分頃、韓氏が大接見室に到着した。先に来ていた金暎浩(キム・ヨンホ)前統一部長官と約5分話した後、大統領執務室に入った。扉を開けたのは金龍顕(キム・ヨンヒョン)前国防部長官だった。金暎浩氏によると、執務室には、尹錫悦(ユン・ソクヨル)前大統領、金龍顕前長官、李祥敏(イ・サンミン)前行政安全部長官、朴性載(パク・ソンジェ)前法務部長官がいたという。約10分後、趙太庸(チョ・テヨン)前国家情報院長、趙兌列(チョ・テヨル)前外交部長官も入室する様子が映っていた。韓氏らは執務室に入って初めて尹氏の戒厳計画を知ったと主張している。
しばらく執務室にいた後、午後9時9分頃、他の閣僚らと大接見室から出て来た。この時、韓氏は2つの文書を手にしていた。韓氏は弾劾審判で「文書を受け取ったことはない」と証言していたが、映像が公開されると、自分の姿が防犯カメラに写っていると発言を翻し、自ら偽証を認める形となった。
また、尹氏と金龍顕氏が、大接見室を行き来しながら指4本を立てる場面もあった。戒厳閣議に必要な議決定足数(11人)まで残りの数を示したものとみられる。
閣議は午後10時16分、呉姈姝(オ・ヨンジュ)中小ベンチャー企業部長官の到着で定足数が満たされると開始され、わずか2分で終了した。尹氏が午後10時18分、戒厳宣布のため大接見室を退出したが、韓氏は尹氏に向かってうなずいた。約30分後、他の閣僚が全員退出すると、韓氏は李氏を呼んで着席させ、16分間文書を見ながら議論した。この過程で李氏が笑みを見せる場面もあった。特検関係者は、「映像がなければ証言だけで立証しなければならなかったが、映像によって戒厳当日の状況が一部でも明らかになった」と述べた。
ソン・ヘミ記者 1am@donga.com





