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貸金業者に融資し「二重の利ざや」構造 銀行の利息収入2兆5409億ウォン

貸金業者に融資し「二重の利ざや」構造 銀行の利息収入2兆5409億ウォン

Posted October. 23, 2025 08:28,   

Updated October. 23, 2025 08:28


複数の銀行が、貸金業者に「タネ銭」を貸し出し、いわば「二重の利ざや商売」を行っている実態が明らかになった。融資審査基準が厳しい銀行から融資を受けられない庶民が、高金利の貸金業に流れ込むなか、貸金業者が銀行から低金利で資金を借り、高金利で貸し付けている構図だ。

国会政務委員会所属の野党「国民の力」の姜旻局(カン・ミングク)議員室が金融監督院から提出を受けた「2020〜2025年8月、国内金融業界の貸金業者向け融資現状」によると、銀行などの第1金融圏および貯蓄銀行・キャピタルなどの第2金融圏が貸金業者に融資した総額は38兆1998億2000万ウォンに達した。これによる利息収入は2兆5409億ウォンに上る。特に銀行の貸金業者向け融資は昨年は2758億ウォンだったが、今年1〜8月だけでその86%にあたる2370億ウォンに達した。融資件数が最も多かったのは国策銀行の企業(キオブ)銀行で、貸金業者への融資額が最も多かったのはウリィ銀行だった。

銀行による貸金業者への融資は違法ではないものの、かつては銀行がこうした融資を慣例的に避けてきた。銀行が庶民向け融資を拡大できない中、貸金業者に資金を供給するのは問題だという意識が根強かったためだ。金融監督院の関係者は「以前は銀行が貸金業者に資金を貸すのは不適切だという認識が強かったが、最近では銀行も貸金業向け融資を行う傾向に変わってきた」とし、「脆弱層を中心に貸金業の利用者が増え、貸金業者の資金調達需要が続いているためだ」と説明した。

銀行が預貸金利差中心の利ざや経営で収益を拡大しているとの批判が絶えない中、家計向け融資に加え貸金業者向け融資まで増やして安易な営業を続けているとの指摘も出ている。姜議員は「銀行などの制度圏の金融機関が貸金業者にタネ銭を貸して利息収益まで得るのは、公的責務を無視する行為だ」と強調した。

徐志蓉(ソ・ジヨン)祥明(サンミョン)大学経営学部教授は「政府レベルで政策金融を活用し、中・低信用者に対する部分保証制度を設けるなど、貸金業ではなく第2金融圏の中金利ローンを利用する層を拡大すべきだ」と提言した。


全主榮 aimhigh@donga.com