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三星電子、モバイルAP「Exynos2600」の量産開始

三星電子、モバイルAP「Exynos2600」の量産開始

Posted October. 10, 2025 08:29,   

Updated October. 10, 2025 08:29


三星(サムスン)電子は、独自開発のモバイル・アプリケーション・プロセッサー(AP)「Exynos2600」の量産に着手した。来年発売予定のギャラクシーS26シリーズへの搭載可否が、三星システム半導体事業の業績を左右するカギになりそうだ。

半導体業界によると、三星電子は最近、Exynos2600の量産を開始した。Exynosとは、システムLSI事業部が設計し、ファウンドリ事業部が生産する独自開発チップのことで、今回の新作は2ナノメートル(nm=1nmは10億分の1メートル)工程を基盤に開発された。来年のギャラクシーS26シリーズの発売時期に合わせて供給するため、先手を打った対応に踏み切ったとみられる。

モバイルAPはスマートフォンの「頭脳」ともいえる部品で、性能と歩留まりが基準値を満たさなければならない。条件を満たせなければ、Exynos2600はギャラクシーS26シリーズに搭載されない可能性もある。実際、前作モバイルAP「Exynos2500」は、歩留まりや性能をめぐる議論で、今年初めに発売されたギャラクシーS25シリーズには採用されなかった。その影響で、三星電子のシステムLSI事業部とファウンドリ事業部は、昨年第4四半期(10~12月)以降、四半期あたり約2兆ウォンの赤字を出していると業界は見ている。

Exynos2600の成否は、ギャラクシーS26シリーズの販売にも影響を与えるとみられる。搭載されれば、価格競争力が高まるためだ。スマートフォンなどの事業を統括する三星電子デバイスエクスペリエンス(DX)部門の今年上半期(1~6月)のモバイルAPの調達費用は7兆7899億ウォンで、前年同期(6兆275億ウォン)に比べ29.2%増加した。ギャラクシーS25シリーズに、米クアルコム製モバイルAP「スナップドラゴン8エリート」が全量搭載されたことで、コストが膨らんだとみられる。


イ・ドンフン記者 dhlee@donga.com