
トランプ米大統領は8日(現地時間)、「イスラエルとハマスの双方が我々の和平案の第1段階に合意した」と発表し、「全ての人質がすぐに解放され、イスラエルはまず、合意されたラインまで軍を撤退させる」と述べた。2023年10月7日以来続いていたパレスチナ武装組織ハマスとイスラエルの戦争を終結させるための第1段階停戦案に双方が合意したことを確認した形だ。
しかし、停戦案の核心であるハマスの武装解除とイスラエル軍の段階的完全撤退が適切に履行されるかどうかは依然不透明との見方が出ている。また、ハマスもイスラエルも、それぞれ対イスラエル武力闘争とハマスの壊滅を強調しており、非現実的な目標だとの指摘もある。実際、AFP通信などによると、イスラエル軍は第1段階停戦合意が発表された後もガザ地区で空爆を続けた。
トランプ氏は同日、自身のSNS「トゥルース・ソーシャル」で、即時停戦と人質・収監者の交換を骨子とする第1段階合意の事実を公表し、「強固で永続的かつ、恒久の平和に向けた第一歩」と記した。続けて「すべての関係者は公正に扱われる」と述べた。さらにホワイトハウスの取材陣に対して、停戦協議が進行中のエジプトには早ければ11日にも自身が直接赴く意向も示した。
トランプ氏は先月29日、20項目にわたる「ガザ和平構想」を公表し、ハマスがこれを拒否すれば壊滅され得ると圧力をかけた。これを受け、2年にわたるイスラエルの攻撃で大きな被害を受けたハマスは存続のために第1段階停戦案にひとまず同意したとの分析もある。
合意案によると、ハマスが人質48人(生存者は20人)を全員解放すれば、イスラエルは終身刑の判決を受けたパレスチナ人囚人250人と、戦争勃発後に収監されたガザ住民1700人を釈放する。またイスラエル軍の段階的撤退が始まる。
申晋宇 niceshin@donga.com






