
トランプ米大統領が北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)総書記と前提条件なく対話する意向があると、ホワイトハウスが先月30日(現地時間)に明らかにした。正恩氏は先月21日、米国が非核化交渉を放棄すればトランプ氏と会談できると発言した。一部では、今月末に慶州(キョンジュ)で開かれるアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議などを機に、近く米朝首脳会談が開かれるとの観測も流れている。
ホワイトハウス関係者は同日、北朝鮮との対話の可能性に関する記者団の質問に「トランプ大統領は正恩氏といかなる前提条件なく対話することに依然として開かれている」とし、「トランプ大統領は1期目の時に、正恩氏と韓半島の安定化に寄与した3度の歴史的な首脳会談を行った」と述べた。ホワイトハウス関係者は今年7月にも、米朝首脳会談の可能性について「トランプ大統領は北朝鮮の『完全な非核化』に向けて正恩氏との関与に開かれている」と述べた。当時は非核化目標を明確に維持しているとしながら会談の可能性を示唆したが、今回は「北朝鮮の非核化」といった表現に直接触れなかった分、対話再開への意向をより積極的に示したのではないかとの見方が出ている。
一方で、同関係者は「米国の対北朝鮮政策は変わらない」とも述べ、たとえ会談が行われても、トランプ政権の「北朝鮮非核化」方針が直ちに変わるものではないことを確認したとみられる。
北朝鮮の労働新聞は1日、正恩氏が中国の建国76年にあたる同日、習近平国家主席に祝電を送り「国際情勢がどう変わろうとも、伝統的な朝中友好を絶えず深化・発展させるのは、わが党と共和国政府の確固たる立場だ」と伝えたと報じた。
申晋宇 niceshin@donga.com






