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今年のノーベル文学賞の行方は? 最新情報Q&A

今年のノーベル文学賞の行方は? 最新情報Q&A

Posted October. 01, 2025 09:13,   

Updated October. 01, 2025 09:13


2025年ノーベル文学賞の受賞者が、スウェーデン・アカデミーから9日午後1時(韓国時間午後8時)に発表される。昨年、韓江(ハン・ガン)氏が韓国人初、アジア女性初の受賞者となった直後とあって、今年の行方にも関心が集まっている。今年のノーベル文学賞の論点と関連の主要情報をQ&A形式で整理した。

Q.今年の受賞者はもう決まっているのか。

「例年の手順に照らせば、夏に選ばれた最終候補5人の中から1人に絞り込む過程が進んでいるとみられる。文学委員会は6~8月に候補者5人の作品を読み評価し、9月には文学的貢献や強みを議論する。通常10月初めに最終投票が行われ、過半を得た作家が受賞者となる」

Q.最終候補5人はどう選ばれるのか。

「通常、受賞発表の翌月11月に次回候補推薦の要請状が世界に送られる。昨年、韓江(ハンガン)氏が受賞した後も同様だった。推薦は歴代受賞者、文学や言語学の教授、各国作家協会長ら数百人が担う。韓氏も参加したと推定される。こうした推薦を基に5人が絞られる。自薦は認められず、候補名簿は50年間非公開だ」

Q.今年有力候補とされる作家は誰か。

「海外のブックメーカーは毎年、潜在的受賞者を対象に賭け市場を開く。現在『ナイサオッズ』では豪州のジェラルド・マーネインが1位、ハンガリーの小説家クラースナホルカイ・ラースローが2位、日本文学の象徴的存在である村上春樹が4位に名を連ねている。ただし昨年の韓氏は上位に入っておらず、あくまで参考指標にすぎない」

Q.最近の傾向や特徴は。

「2017年にスウェーデン・アカデミーの内部不祥事で2018年の授賞が中止された。その後、同アカデミーは女性委員の比率を高めて透明性を強化。現在の文学委員会も男性2人、女性3人と女性が多い。2019~24年の受賞者6人のうち女性が3人、ちょうど半数で、性別も男女交互となっている」

Q.国籍や政治は考慮されるのか。

「ノーベルの遺言は『国籍にかかわらず最も価値ある人物に』だが、実際には政治的配慮も否定できない。50年秘密が解かれた報告書によると、特定国が特恵を受けているという印象を与えないための調整があった。1901年のフランス人シュリ・プリュドム受賞の翌年、同じフランスのフレデリック・ミストラルへの授与を躊躇った。1948年にはチャーチルの候補指名が『文学より政治的意味が強い』として拒否された」

Q.栄誉への「報奨」か、無名作家への「激励」か。

「委員会内部でも繰り返し論じられてきた。1947年にヘミングウェーを巡り議論が割れたのも同じ理由だ。ある委員は『彼の成功を考えれば賞金は無意味なジェスチャーになる』と述べた。結局ヘミングウェーが受賞したのは『老人と海』(1952年)発表後の1954年だった」


キム・ソミン記者 somin@donga.com