
「彼は米国の自由のための殉教者(martyr)だ」
21日(現地時間)、米アリゾナ州グレンデールの「ステートファーム・スタジアム」で開かれた青年保守活動家、チャーリー・カーク氏(ターンニングポイントUSA代表)の追悼式。トランプ米大統領は、10日に殺害されたカーク氏の活動を振り返り、「殉教者」「伝道者」と表現した。トランプ氏の演説中、多くの参列者は手を固く組み、目を閉じるなど宗教指導者の説教を聞くような姿を見せた。7万3千人余りが集まった会場は、「USA」や「カーク」などの歓声が響いた。
午前11時に始まり、約5時間続いた追悼式は、トランプ氏の強固な支持層「MAGA(米国を再び偉大に)」にとって、一種の宗教儀式の様相を呈した。バンス副大統領、ルビオ国務長官、ヘグセス国防長官、ワイルズ大統領首席補佐官、ミラー大統領副補佐官ら、トランプ政権の中枢メンバーが勢ぞろいし、カーク氏を追悼した。
最後に登壇したトランプ氏は「偉大な伝道者(カーク氏)は今や不滅の存在となった」とし、「戦わなければならない。それが我が国を救うことだ」と訴えた。さらに、カーク氏殺害の黒幕として自身が指摘する急進左派を名指しし、「急進主義者と(進歩)メディアがチャーリーを沈黙させようとした」と主張した。強硬派のミラー氏は、進歩陣営との戦いを「善と悪の対決」と位置づけ、「左派一掃」に向けた総攻勢を予告した。
追悼式は、MAGA陣営が単なる政治的結集を超え、文化や宗教的信念まで共有する段階に入ったことを示す象徴的な場面となった。米紙ニューヨーク・タイムズは「第2次トランプ政権時代の保守・キリスト教勢力と共和党がいかに密接に結びついているかを示す瞬間」と指摘した。
申晋宇 niceshin@donga.com






