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米関税発の物価圧迫が尋常でない、税率見直しの可能性などに備えるべきだ

米関税発の物価圧迫が尋常でない、税率見直しの可能性などに備えるべきだ

Posted August. 16, 2025 08:44,   

Updated August. 16, 2025 08:44


「これは『バナナ共和国(banana republic=法治が崩壊した後進国)』でしか見られないことだ」(ジャネット・イエレン元米財務長官)

「8月1日は、米国債市場が死亡した日として歴史に記録されるだろう。データが信用できないのなら、いったい何が信用できるのか」(ビル・ブレイン英経済批評家)

トランプ米大統領が1日(現地時間)、雇用統計が改ざんされたとして米労働部労働統計局長を突然解任すると、経済界の人々が示した反応だ。米労働部が、5月と6月の非農業部門の雇用数の増加幅が従来の発表より25万8000人減ったと訂正し、市場不安が広がると、劇薬処方を下したのだ。米国では未曾有の大統領による統計担当者の解任は、高関税政策をめぐって国内外の激しい反発に直面したトランプの不安がどれほど大きいかを示している。

トランプの「解任攻勢」は、ついに民間企業にまで手を伸ばしている。トランプ氏は12日、トゥルース・ソーシャルに、ゴールドマン・サックスのデービッド・ソロモン最高経営者(CEO)を狙って、「デービッドは新しいエコノミストを雇うか、あるいは(趣味の)DJ活動に集中し大手金融機関の経営には気を使わない方が良いだろう」と直撃した。これに先立って、ゴールドマンサックスは、高関税が続けば、米消費者の関税費用の負担の割合が67%へと高くなるという報告書を出した。この報告書を作成したエコノミストは、トランプの解任圧迫後も放送に出て、「関税が、米消費者の財布に打撃を与え始めるだろう」とし、既存の予測に問題がないと反論した。

これまで米国の消費者物価は、予想よりは安定的様子を見せている。先月、米消費者物価指数(CPI)の上昇率は前年比2.7%で、専門家の予測値(2.8%)を下回った。しかし、時間をかけて消費者価格に影響を及ぼす生産者物価指数(PPI)は、7月は3.3%(前年比)で、専門家の予測値(2.5%)を大きく上回っている。時間が経つほど企業の関税負担が累積し、結局消費者にこれを転嫁するという分析が説得力を得ている。米紙ワシントンポスト(WP)は、コストコ、ターゲットなど主要流通業者は、今年初めに確保した在庫がなくなり、値上げを準備していると報じた。すでに中国産の割合が高いおもちゃ価格(4~6月基準)は、1年前より3.2%上がった。

何よりも、トランプの不測の経済政策が、市場が最も嫌う不確実性を高めている。NVIDIAとAMDに対し、中国輸出許可を条件に15%の輸出税を徴収したり、統計担当者を解任し、インテルCEOの辞任を要求するなど、トランプは中国式国家資本主義と似た行動を見せているという分析まで出ている。

このような状況で、関税発経済衝撃が大きくなれば、米国が関税率の見直しに乗り出す可能性も排除できない。これに先立って、トランプ政権は、関税賦課と猶予を行き来しながら、「タコ(TACO=Trump Always Chickens out、トランプは常に怖がって退く)」と皮肉を言われることもある。実際最近、呂翰九(ヨ・ハング)通商交渉本部長は、「おもちゃなど一部品目はインフレの懸念があり、後で米国が選択的に関税を課すのではないかと思う」と話した。政府は、3500億ドルの対米投資など、米国との追加交渉の過程で、米国経済の推移を綿密に見守り、税率や投資条件を再交渉する可能性にも備えなければならない。