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製造業の80%が「現市場はレッドオーシャン」、産業転換支援のペースを上げるべきだ

製造業の80%が「現市場はレッドオーシャン」、産業転換支援のペースを上げるべきだ

Posted August. 05, 2025 08:58,   

Updated August. 05, 2025 08:58


韓国の製造業者10社中8社は、自社の主力製品の市場が「レッドオーシャン」に入ったと評価した。レッドオーシャンとは、限られた需要を巡り、企業各社が激しい出血競争を繰り広げているため、収益性や成長性が落ちた市場だ。このような市場に置かれた企業は、果敢な投資と革新を通じて新製品を開発し、新しい市場を開拓できなければ結局枯死する可能性が高い。すでに昨年の上位10社の輸出品目のうち8品目が20年前と同じであるほど、韓国の産業構造は長期停滞の状態となっている。

大韓商工会議所が最近、全国製造会社2186社を対象に行ったアンケート調査では、82.3%が主力製品市場は頭打ちの状態である「成熟期」か、市場規模が縮小する「衰退期」に入っていると答えた。市場が「成長期」や「導入期」にあるという回答は、17.7%に止まった。老朽化した製造業に代わる韓国経済の新産業創出能力に、深刻な問題が生じたという意味だ。

わずか数年前まで輸出を主導していた鉄鋼・石油化学・精油は、すでにレッドオーシャンの業種になっている。グローバル鉄鋼需要は、今年は17億4000万トンで4年連続減少しているが、余っている生産能力だけでも6億トンを超える。中国鉄鋼によるダンピング被害が大きいうえ、対米輸出に50%の高率関税まで加わり、韓国鉄鋼メーカーは初めての危機に直面している。石油化学メーカーも、中国や中東産油国の大規模な設備増設により困難に直面している。構造調整がなければ、半分が3年以内に倒産しかねないという警告音が出ている。

この難局を打開するためには、企業が革新技術を武器に、競争は少なく、付加価値は高い「ブルーオーシャン」市場を積極的に発掘しなければならない。しかし、大韓商工会議所の調査で、現在の主力製品に代わる新事業に着手したか、検討中という回答は42.4%だけだった。半分以上の企業が劣悪な資金状況や新事業に対する不確実性のために、攻撃的経営を躊躇っている。

トランプ米政府は、崩壊した米製造業を生かすとして、世界を相手に関税戦争を繰り広げ、自国企業のために高い壁を築いている。韓国政府も企業を励まし、産業転換のリスクを分けるコントロールタワーへと、役割転換が急がれる。初期段階で利益を出しにくい新技術・新事業の支援方法も、法人税減免の代わりに補助金の直接提供へと変えなければならない。特に産業転換の過程で発生する労使間対立、経営陣と株主とのトラブルを増やす敏感な制度変化は自粛する必要がある。