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「反李在明」だけ叫んだ「国民の力」の成績表

「反李在明」だけ叫んだ「国民の力」の成績表

Posted June. 27, 2025 09:27,   

Updated June. 27, 2025 09:27


野党「国民の力」の金龍泰(キム・ヨンテ)非常対策委員長は22日、李在明(イ・ジェミョン)大統領との与野党指導部の昼食会で、「もし司法府が裁判を延期するなら、任期終了後に裁判を受けることを約束してほしい」と求めた。これに対して、「反李在明」感情が非常に強い「国民の力」の中でも、少なくない議員が首をかしげた。せっかく国民の注目を集めた政治イベントで、すでに失敗に終わった大統領選キャンペーンである李氏の司法リスク攻撃を持ち出すことが得策かどうかということだ。

だからといって、金氏を非難する問題ではない。これまでの「国民の力」の慣性を示す一端にすぎないからだ。「国民の力」は大統領選敗北直後に指導部が瓦解した。非常対策委員長はポストに留まっているものの、非常対策委員と主要党職者の総辞職で指導部の機能は喪失した。国民に向けて声を上げる党指導部の役割は、事実上宋彦錫(ソン・オンソク)新院内代表を中心とした院内指導部が代行している。しかし大統領選が終わってから3週間が経過したにもかかわらず、院内対策会議では「李在明」の話ばかりだ。

新たな院内指導部は17日の初の院内対策会議で、李氏を20回言及した。「『李華永(イ・ファヨン)・曺国(チョ・グク)恩赦論』は李氏当選の密室野合債権を請求するもの」、「李在明式経済学で現金をばらまけばアルゼンチンやベネズエラの轍を踏む」などと主張した。批判と牽制は野党の本分という点では、大きく間違ったメッセージではないかもしれない。

問題は、メッセージの大半が李氏に関するものであり、「国民の力」がないという点だ。大統領選敗北後、「国民の力」がどのような刷新を目指すのか、どのような政策で国民に近づこうとしているのかというメッセージがなく、李氏への批判だけが続いている。20日の第2回会議、24日の第3回会議も同様だった。3回の院内対策会議で出た李氏の名前は59回に及ぶ。与党「共に民主党」が「国民の力」に向けて「結局いつも李在明しか言えないのか」と皮肉っても言い返せない状況だ。

「共に民主党」が行政権力と立法府の過半数を占め、保守政党が100議席程度の少数野党になったのは、5年前とまったく同じだ。しかし当時、総選挙敗北後に登場した新たな指導部は、メッセージの主語を「文在寅(ムン・ジェイン)」だけにしなかった。2020年6月の「金鐘仁(キム・ジョンイン)非常対策委員会」の初会議では、「文在寅」という言葉は一度も出なかった。代わりに「データ庁設立」「プラットフォーム労働者の4大保険問題の議題化」など政策提案に集中した。第2回、第3回会議も同様だった。少子化解決を語り、総選挙敗北への反省文を書き、革新を約束した。当時の朱豪英(チュ・ホヨン)院内指導部の会議も似たようなものだった。

当時も党内には、少数野党が与党に強く対抗せず、実現手段のない政策ばかり語り、自己批判ばかりしていていいのかという不満がなかったわけではない。しかし一貫して保守政党の政策を強調し、革新を語った結果、民心が反応した。翌年の「国民の力」の再補欠選挙の勝利と22年大統領選の勝利は、自ら変わろうとするこのような努力が支えとなったからだ。

大統領選に敗れた後、3週間も党刷新ではなく李氏の話ばかりしていた「国民の力」は、26日の全国指標調査(NBS)で支持率20%という成績表を受け取った。このあたりで、大統領選で敗れたのは、李氏をもっと激しく叩かなかったからではないということに気づくべきではないだろうか。