Go to contents

李大統領、「芭蕉扇をあおげば世の中が一変する」責任意識を強調

李大統領、「芭蕉扇をあおげば世の中が一変する」責任意識を強調

Posted June. 25, 2025 09:32,   

Updated June. 25, 2025 09:32


李在明(イ・ジェミョン)大統領は24日、閣議で「西遊記」を引用し、「芭蕉扇という扇を持つ魔女が扇を一度あおげば雷が鳴り、二度あおげば台風が吹き荒れ、世の中がひっくり返るが、本人はよく分かっていない」と述べた。これは高位公職者の決定が国民の生活に直結するため、公職者の責任意識を強調した発言とみられる。

李氏は同日、龍山(ヨンサン)の大統領執務室で閣議を開き、「ごく小さな扇でも世の中に大きな変化を与える。それが権力というものだ」と述べた。そして「ちょっとした関心や判断で誰かの生死が決まり、それが積み重なって国が興ることもあれば滅びることもある」とし、「責任感を持って最後の瞬間まで最善を尽くしてほしい」と述べた。

また、「共に民主党」の代表だった昨年10月にも「妖怪が軽く扇をあおいでも、それが世界に台風をもたらす」と述べ、尹錫悦(ユン・ソクヨル)政権の政策の混乱を批判した。

李氏は、6月25日の韓国戦争勃発75年を前に、「大韓民国を守るために犠牲を払った方々に十分な補償と礼遇がなされているか点検し、可能な方法から講じてほしい」と述べ、報勲の重要性を強調した。「安全保障が極めて重要であるにもかかわらず、日常的なので実感がわきにくい。しかし私たちの共同体の価値を守る安全保障の問題は、いくら強調してもしすぎることはない」と述べた。さらに、「わが社会の一部では『ずる賢い人はうまく逃れ、力のない人だけが犠牲になる』という不公平感が広がっているようだ」とも述べた。「護国報勲の月」にあたる今月27日には、国家有功者など約160人を迎え、青瓦台迎賓館で昼食会を開く予定だ。これは就任後初の青瓦台での公式行事となる。

同日の閣議で李氏は、康徒衡(カン・ドヒョン)海洋水産部長官に対し、海洋水産部の釜山(プサン)移転を速やかに検討するよう指示した。大統領室関係者は記者団に対し、「閣議で大統領が12月中に海洋水産部の移転が可能か検討するよう言及した」と述べた。来年の地方選挙を控え、当初の予想より移転スケジュールが早まる可能性があるという見方が出ている。

李氏は、就任1ヵ月となる来月初めに、初の記者会見を行うことも検討しているという。大統領室の姜由楨(カン・ユジョン)報道官は「会見は実施される予定であり、確定すれば日付を公表する」とし、「就任30日に開催すると断定はできない」と説明した。歴代大統領は通常、就任100日で記者会見を行ってきたが、それを大幅に早めて国民との意思疎通に臨むという構想だ。


申圭鎭 newjin@donga.com