
韓国や中国などからスウェーデンに養子として迎えられた子どもたちの中に、人身売買を含む違法な養子縁組の事例があったとして、同国で「国際養子縁組を禁止すべきだ」という声があがった。
AP通信などによると、スウェーデン政府機関の養子委員会のアンナ・シンガー(Anna Singer)委員長は2日、記者会見で「2021年10月から約4年かけて調査を行った結果、1970年代から2000年代にかけて、養子縁組の過程で児童の人身売買事件が発生していた」と明らかにした。「数十年にわたり、韓国や中国、コロンビア、スリランカなどから違法かつ非倫理的な形で数千人の子どもが誘拐された」とも語り、「この問題についてスウェーデンは謝罪し、国際養子縁組を禁止すべきだ」と強調した。
今回のスウェーデン養子委員会による調査は、韓国からスウェーデンに養子として渡った子どもたちに、非倫理的な慣行があったという疑惑が浮上したことを受けて始まった。同委員会によれば、スウェーデンに養子に出された子どもたちの中には、自発的な同意がなかったり、十分な情報を得ないまま同意が取られたケースが多く含まれていたという。特に、数千人の子どもが偽造書類でスウェーデンに送られていた。実の親の身元が判明しているにもかかわらず、同意を証明する署名がない書類を基に養子縁組されたケースもあった。
シンガー氏は、「今後、国際養子縁組は原則として禁止し、申請者と子どもとの間に個人的な関係がある場合に限って例外的に認めるべきだ」と話した。また、スウェーデン政府が養子やその家族を支援するセンターを設立し、被害者が出生国を訪れるための旅費として1万5000クローナ(約217万ウォン)を支給することを提案した。ただし、スウェーデン政府は現時点で勧告を受け入れるかどうかについて立場を表明していない。
趙은아 achim@donga.com






