
韓服(ハンボク)を着てハーモニカを演奏する米国コリアタウンの「韓国系おばあちゃんたち」が北米アイスホッケーリーグ(NHL)試合で「勝利のお守り」に浮上した。米国カリフォルニア州ロサンゼルスの室内競技場「クリプト・ドットコム・アリーナ」で行われた2試合で米国歌を演奏した「コリアタウンシニア・コミュニティセンター(KSCCLA)」のハーモニカ教室会員14人がその主人公だ。
NHL所属のロサンゼルス・キングスは21日(現地時間)、本拠地で行われたエドモントン・オイラーズとのプレーオフ第1戦に、国家演奏者として彼女たちを招待した。白髪の演奏団員たちが「スタート!」という号令とともに国家「星条旗よ永遠なれ」を演奏し始めると、2万余りの観客も一緒に斉唱した。
同日、6-5の劇的な勝利を収めたキングスは、ハーモニカ演奏団の演奏を撮影した映像を公式Xアカウントに投稿した。「次の試合にもおばあちゃんたちを招待してほしい」というキングスファンのコメントが殺到し、チームは23日のプレーオフ第2戦にも彼女たちを招待した。今回、団員たちはキングスのユニホームを着て演奏し、結果は6-2で再び勝利だった。2度とも舞台に立ったドナリさん(80)はワシントンポストに「私たちはアイスホッケーのことは知らないけど、初戦で勝利した瞬間、大声を上げた」と喜んだ。
2013年に開館したKSCCLAは、1500人が利用する地元の非営利団体だ。ここで7年前にオープンしたハーモニカ教室は、旧正月のイベントやロサンゼルス市議会など、さまざまな場所でハーモニカを演奏してきた。キングスとの縁は3月23日に始まった。この日、キングスが主催する恒例のイベント「コリアタウンの夜」にKSCCLAの国家演奏を依頼したのだ。キングスは観客が変わった演奏に呼応したうえ、同日の試合でも勝利を収めると、プレーオフ戦にもおばあちゃんたちを再び招待した。
ただ、キングスはKSCCLAハーモニカ教室の会員たちが国歌を演奏した3試合で勝ち続けたが、他の2試合では敗れ、現在プレーオフ第5戦を控えている。ロサンゼルス・タイムズは「ハーモニカがキングスのポストシーズン『幸運の象徴』に位置づけられた」と伝えた。KSCCLAのパク・グァンイル事務局長はスポーツメディアESPNに、「常に移民者と見なされてきた私たちが『韓国系アメリカ人』として肩を並べて大観客の前で公演することができ感激している」と話した。
洪禎秀 hong@donga.com