
昨年7月、ソウル中区(チュング)の市庁駅近くで68歳の男性が運転していた車が市民をはね、9人が死亡した。同年12月、ソウル陽川区木洞(ヤンチョング・モットン)のケビ市場では、認知症の前段階である軽度認知障害を持つ70代のドライバーが車を運転して市場に突進して1人が死亡し12人が負傷した。
韓国は昨年、65歳以上の高齢者が人口の20%を超える超高齢社会に突入した。全国の高齢ドライバーは約500万人と推定されている。警察庁によると、去年、高齢ドライアーが加害者となった交通事故の死亡者数は761人で、2022年(735人)、2023年(745人)に続いて3年連続で増え続けている。全国の交通事故死亡者数は毎年減少し、昨年は2521人で過去最少となったが、高齢ドライバーが加害者となった事故の死亡者数は「逆に」増えたのだ。
先進国は高齢ドライバーがいる場合、家族が運転能力検査を要請できるようにしたり、事故予防装置の付着を義務付けるなど多様な制度を導入している。東亜(トンア)日報は交通企画「2000人を生かすロードヒーロー」の初回で、高齢ドライバーの問題を取り上げた。ドライバーや歩行者、地方自治体など道路の上の主体が、それぞれ注意を払い法規をよく守る「ヒーロー」になる時、2000人を超える死亡者数を減らすことができるという趣旨だ。
世宗市=キム・スヨン記者 syeon@donga.com