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「いきなり暗いトンネルの感じ」、下げ続けた韓銀がついに「マイナス成長」を警告

「いきなり暗いトンネルの感じ」、下げ続けた韓銀がついに「マイナス成長」を警告

Posted April. 19, 2025 09:20,   

Updated April. 19, 2025 09:20


韓国銀行(韓銀)は、今年第1四半期の韓国経済成長率がマイナスに落ちた可能性があると初めて言及した。2月末に発表した経済予測で、第1四半期の成長予測値を3ヵ月ぶりに0.5%から0.2%に下げたが、2ヵ月も経たないうちに再びマイナス成長の可能性まで取り上げたのだ。今年の年間成長率も、2月に予測した1.5%を大きく下回る可能性がある」とし、追加の下方修正を示唆した。韓銀の李昌鏞(イ・チャンヨン)総裁は、「突然、暗いトンネルに入ってきたような気がする」と話した。

韓銀は、2月に提示した成長予測シナリオはあまりにも楽観的だったと打ち明けた。弾劾宣告の日程が遅れ、政治的不確実性が長期化し、米国関税政策に対する不安により経済心理が大きく萎縮した。さらに、過去最大の山火事の被害と一部の建設現場の工事中断、そして高帯域幅メモリ(HBM)など高性能半導体の需要が後に押されるなど予想できなかった悪材料が重なっている。

これからがなおさら問題だ。第2四半期からは、米国発関税爆弾の後遺症が本格化するものと予想されるからだ。早くも兆しが出ている。先月、韓国の対米鉄鋼の輸出額は、1年前より16%以上激減した。先月12日に米国の鉄鋼・アルミニウムへの25%の関税賦課が始まった後、3週間の間に輸出衝撃が現実に現れたのだ。さらに米国が予告した半導体などの品目別関税と、90日間猶予された相互関税まで加わると、輸出被害は手の施しようがない。世界貿易機関(WTO)は今年、世界の商品貿易は増加するだろうという従来の観測をやめ、0.2%減少で予測を大幅に下方修正した。

景気低迷が表面化しているが、為替相場や不動産などに足を引っ張られた韓銀は17日、基準金利を2.75%に据え置いた。通貨政策が制約を受けている状況では、財政が本来の役割を果たさなければならない。政府は18日、閣議を開き、12兆2000億ウォン規模の補正予算案を確定したが、国会では速やかに可決し、速やかに執行を始めなければならない。補正予算で引き上げることができる成長率は0.1ポイント余りに過ぎないが、まずは干ばつで喉が渇く経済現場に恵みの雨になるだろう。

大統領選挙のみ見ている政界も、現在の韓国経済が風前の灯火の状況に追い込まれているという危機意識を持たなければならない。主要大統領選候補らが先を争って潜在成長率を引き上げ、国民所得を高めるという公約を出しているが、掛け声で終わるのではなく、具体的な戦略を示す必要がある。何よりも真っ暗な経済トンネルの中で、逆走行することになるポピュリズムの誘惑から果敢に振り払わなければならない。