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米政府、低仕様AIチップの対中輸出も規制…関税戦争が半導体に拡大

米政府、低仕様AIチップの対中輸出も規制…関税戦争が半導体に拡大

Posted April. 17, 2025 08:33,   

Updated April. 17, 2025 08:33


ますます激化する米中関税戦争が、人工知能(AI)半導体戦争へと拡大している。米国のトランプ政府は、NVIDIAの中国輸出用低仕様AI半導体「H20」まで、対中輸出統制のリストに含ませた。両国の「銃声のない戦争」に、NVIDIAだけでなく、中国AI投資ブームを控えていた韓国国内企業も打撃は避けられない見通しだ。

15日(現地時間)、ロイター通信など海外メディアによると、NVIDIAは、「米政府からH20を中国に輸出するためには、許可を得なければならないと通知された」とし、「このルールは、無期限維持される予定だ」と伝えた。NVIDIAによると、米政府の当局者らは、H20が中国のスーパーコンピューターに使われるだろうという懸念を解消するため、今回の措置を実施したと明らかにした。

NVIDIAのH20半導体は、米国が2022年に高性能AIチップの対中輸出を規制する際、中国市場を狙って別に設計された製品だ。NVIDIAの高性能主力製品である「H100」比演算能力は約20%の水準に止まる。しかし、今年初め、中国AI企業のディープシークが、低仕様AI半導体で生成 AIの開発に成功し、中国企業各社がH20を大量に購入し始めた。

米政府の今回の措置は、中国AI半導体の屈起に対する米国の懸念を示すと同時に、対中制裁においてAI半導体が「主要手段」であることを明らかにする。米紙フィナンシャルタイムズ(FT)は同日、「ワシントンのH20規制は、米国がどのように関税と貿易障壁を活用して北京に対する圧力を高めるかを示す事例だ」と評した。

同日、トランプ大統領は、レアアースを含む加工された主要鉱物とその派生製品の輸入が国家安保に及ぼす影響について調査せよ、という行政命令にも署名した。最近、中国がレアアース7種に対する輸出統制に乗り出すと、その影響を把握して対策を用意しようとする措置と解釈される。また、米国は、中国製品の迂回輸出の防止や、米証券市場に上場された中国企業の淘汰なども検討しているという。


郭道英 now@donga.com