
ソウル鍾路区東十字閣(チョンロク・トンシプジャガク)付近で旅行会社を経営するアン・ドクウォンさん(62)は、「4月初めに予約されていた景福宮と安国駅周辺の観光が100%キャンセルになった」と嘆いた。4月4日に憲法裁判所が尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領の弾劾審判の決定を言い渡すと発表すると、観光客が急いで日程をキャンセルしたのだ。アンさんは、「主に南米、ラテン系の観光客が『激化するデモ隊が怖い』と予約をキャンセルした。今までに受けた損害額は約1千万~2千万ウォンほどだ」と語った。
弾劾賛成・反対デモが激化するにつれ、ソウル鍾路区の憲法裁周辺の住民と外国人観光客は「デモフォビア(デモ恐怖症)」を訴えた。住民たちは、万が一の暴力事態や集会の騒音を避けるため、知人宅やホテルに追われるように居場所を移した。外国人観光客は、憲法裁周辺地域の団体ガイド予約をキャンセルするなどした。ソウル蘆原区(ノウォンク)で旅行会社を経営するチョン・ユジンさん(48)は、「弾劾審判決定の言い渡し日が発表された日以降、安国駅周辺のツアー予約が普段より50%ほど減った」と話した。
最近、安国駅付近でデモ隊が観光客に向かって暴言を吐いたり、言い争いをしたりする姿がしばしば目撃された。1日にも安国駅3番出口の前で、大統領支持者が周辺を通りかかった中国人観光客10数人に「No China, Stop the steal」と叫んだ。すると、旅行ガイドが「この人たちに何の問題があるのか」と制止した。鍾路区を訪れる観光客も減った。韓国観光データラボによると、鍾路区の外国人訪問者数は、昨年11月基準84万2846人から今年2月基準51万8983人に32万3863人減少した。
憲法裁周辺に住む住民は、デモが暴力に発展することを最も懸念している。鍾路区益善洞(イクソンドン)に住むイさん(23)は、「決定言い渡し前日と当日は新村(シンチョン)に住む友人の家で過ごす予定」とし、「万が一の流血事態に巻き込まれないように、自分なりの対策を立てた」と話した。安国駅近くに住むチョンさん(25)は、「ほとんど毎日、政治性向を聞かれたり、暴言を吐くデモ隊に遭遇して怖かった。両親と他の地域にあるホテルに長期滞在することを検討している」と話した。
居住を移せない住民は、デモ隊を避けて遠回りすることもあった。鍾路区内資洞(ネジャドン)で5年間暮らすイさん(35)は「職場が光化門(クァンファムン)なので、簡単に他の場所に避難することはできない。(暴動などが)心配だが、できるだけデモ隊に遭遇しないように30~40分遠回りして通勤する」と語った。
イ・スヨン記者 チェ・ヒョジョン記者 lotus@donga.com






