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全身マヒ患者がチェス、脳チップ移植から1年

全身マヒ患者がチェス、脳チップ移植から1年

Posted March. 25, 2025 09:01,   

Updated March. 25, 2025 09:01


イーロン・マスク氏が率いる脳神経科学スタートアップ「ニューラリンク」のコンピューターチップを脳に移植された初の患者が、頭の中の「思考だけ」でチェスなどのビデオゲームを楽しみ、新たな人生を送っている。

英BBCは23日(現地時間)、ニューラリンクの手術を受けたノーランド・アーバーさんの手術1年後の近況を報じた。アーバーさんは、ダイビング事故で肩から下の全身が麻痺し、事故から8年後の2024年1月、ニューラリンクのブレイン・コンピューター・インターフェイス(BCI)装置を脳に移植した。ニューラリンクが開発した脳インプラント技術は、電極を通じて脳の信号を認識する技術だ。チップにある1024個の電極が脳で発生する電気信号を認識し、ニューラリンクのアプリケーションに送信する。ニューラリンクのアプリケーションはこの信号を分析し、コンピューターのカーソルを動かしたり、クリックしたりするなどの動作に変換する。事実上、テレパシーによって思考だけでコンピューターやスマートフォンを操作できるようになったのだ。

アーバーさんは、「事故に遭った時は、もう全てを他人に頼らなければならないと思った。でも今はゲームで友人たちを打ち負かすこともできる。不可能だったことが可能になった」と語った。そして今後、この装置で車椅子やヒューマノイドロボットも操作できるようになることを願っていると話した。

ニューラリンクは、マスク氏が16年に設立した脳神経科学スタートアップで、人間の脳とコンピューターを接続する技術を開発する。アーバーさんは、手術の前後に会話を交わしたマスク氏について、「(手術の結果について)私と同じくらい喜んでいたようだ」と話した。アーバーさんは昨年8月、マスク氏と共にポッドキャストに出演し、「インプラントを移植する前は、口に棒をくわえてタブレット端末の画面を叩いてコンピューターを使っていた。今は思考だけで機器実現してくれるので、介護者への依存度が減った」と語った。ニューラリンクは昨年3月、アーバーさんが思考だけでビデオゲームやオンラインチェスをする動画を公開した。

ただし、このような脳インプラント技術が人間の内密なプライバシーを侵害する可能性があるという懸念も提起されている。英サセックス大学のアニル・セス教授(認知・計算論的神経科学)氏はBBCに、「脳の活動を抽出するということは、行動だけでなく、思考、信念、感情など頭の中の内容にまでアクセスできるようになることを意味する」とし、「個人情報保護に関する大きな問題がある」と指摘した。


チャン・ウンジ記者 jej@donga.com