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多くの小学校が「児童一人で入学式」、体育活動と交友関係はどうするか

多くの小学校が「児童一人で入学式」、体育活動と交友関係はどうするか

Posted March. 05, 2025 08:42,   

Updated March. 05, 2025 08:42


4日午前、光州市東区(クァンジュシ・トング)にある光州中央小学校の新入生入学式が行われた教室には、机が一つだけだった。今年、同校の新入生は1人。1907年の開校以来、このようなことは初めてだった。一人のための入学式だが、出生率低下と学齢人口の減少を考えれば、学校の「最後の入学式」になることもありうるので、教師たちは慌ただしく式次第を確認し、祝賀映像や入学プレゼントを几帳面に調べた。

午前10時10分頃、新入生のシム・ウィジュン君(7)と母親のクァク某氏が学校に到着し、2人と校長、教師など計6人が参加した小さな入学式が開かれた。光州中央小学校のペ・チャンホ校長は、シム君に入学許可書と入学プレゼントを授与し、「児童が一人なので、校長の立場では残念で申し訳ない気持ちが大きい」とし、「それだけ、さらに気を遣う」と話した。シム君の家族が作った入学祝いの映像メッセージも上映された。

光州中央小学校は、118年の歴史を誇る学校だ。しかし旧都心の人口が減る「人口空洞化」の現象と少子化の影響とが相まって、一時4000人に迫っていた全校生が、今年は23人に減っている。今年、元々新入生は計3人だったが、2人が入学前に転校したため、シム君だけが残った。ペ校長は、「在校生たちは、その大半が近隣の地元住民の子供だ」とし、「地元に残った人がいないので、2010年代から在校生数が急激に減っている」と説明した。

この日、元気よく入学許可書を受け取ったシム君は、担任のキム・ナレ教師(42)とともに、「1-1」と書かれた教室で二人きりで授業を始めた。色とりどりに飾られた教室には、机2つと「シム・ウィジュン」という名前が書かれた教科書1式があった。キム氏は、「教師生活の約20年間、一人だけを教えるのは初めてなので緊張する」と話した。授業を見守っていた母親のクァク氏は、「小さな学校なので、児童個人のためのプログラムがはるかに特化されており、支援も多くて来ることになった」とし、「ただ、体育活動や交友関係などは学校で気を使って下さると良い」と話した。

光州中央小学校のように新入生が少ない学校が、全国で増えている。17の市道教育庁の統計を総合すれば、新入生が10人未満の学校は全国で数百校に達する。今年、新入生が1人の小学校は、慶尚南道(キョンサンナムド)だけで33校、江原道(カンウォンド)では23校だ。新入生が10人未満の学校は釜山市(プサンシ)が29校、済州道(チェジュド)が41校、忠清道(チュンチョンド)が24校、全羅南道(チョルラド)も270校に達する。

専門家たちは、学校の危機を克服するためには、既存の在校生のための教育的支援や学校を蘇らせるための行政的支援などが必要だと指摘する。成均館(ソンギュングァン)大学校教育学科のヤン・ジョンホ教授は、「地方自治体などで、児童たちの新規流入を促進するために、(学校近隣の)居住を支援するなど対策も必要であり、関連政策を中長期的に予測して備えることが重要だ」と提言した。京仁(キョンイン)教育大学教育学科のパク・ジュヒョン教授は、「学校間ネットワークを形成して、児童たちが集団学習と個別学習が全て可能になるよう、教育庁でプログラムを組む必要がある」と付け加えた。


光州=イ・チェワン記者 チョン・ジョンヒョン記者 chaewani@donga.com