Go to contents

現職大統領初の逮捕、裁判所「証拠隠滅の懸念」

現職大統領初の逮捕、裁判所「証拠隠滅の懸念」

Posted January. 20, 2025 08:50,   

Updated January. 20, 2025 08:50

한국어

尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領が19日、「非常戒厳」宣布をめぐり内乱首謀の疑いで逮捕された。昨年12月3日の非常戒厳宣布から47日で、憲政史上初めて現職大統領が逮捕される事態となった。

ソウル西部地裁の車恩京(チャ・ウンギョン)部長判事は19日午前2時50分頃、内乱首謀および職権乱用の疑いを受ける尹大統領に対し、「被疑者が証拠を隠滅する懸念がある」として逮捕状を発付した。尹大統領は、金龍顕(キム・ヨンヒョン)前国防部長官ら戒厳軍首脳部と共謀し、憲法と戒厳法に違反した非常戒厳を宣布するなど、国憲紊乱を目的に暴動を起こした疑いを受けている。国会の政治活動を禁止する違法な戒厳布告令第1号を発表し、軍と警察を投入して国会を封鎖し、戒厳解除要求案の議決を妨害した疑いも受けている。

尹大統領は18日の令状実質審査に出席し、約45分間「戒厳は国政運営の正常化のための決断であり、統治行為」と主張したが、裁判所はこれを認めなかった。裁判所が逮捕状を発付するには、証拠隠滅の懸念のほか、犯罪容疑の疏明の程度も重要だ。法曹界では、裁判所が尹大統領の内乱扇動容疑がひとまず疏明されたと判断したと見ている。

尹大統領の逮捕に成功した高位公職者犯罪捜査処(公捜処)は、尹大統領をさらに捜査した後、24日前後に検察に移管する予定だ。公捜処は大統領に対する起訴権がないためだ。その後、検察は裏付捜査を経て、来月5日前後に尹大統領を起訴するものとみられる。公捜処と検察は、内乱被疑者の逮捕期間を20日間で合意した。

尹大統領の弁護団は同日、「『是日也放聲大哭(この日こそ声を放って大いに慟哭する)』、法治が死に、法の良心が消えた」と題する立場文を発表し、「司法府の判断を尊重するという言葉すら口にできないほどでたらめな逮捕状が発付された」と強調した。与党「国民の力」の権寧世(クォン・ヨンセ)非常対策委員長は、「最大野党『共に民主党』の李在明(イ・ジェミョン)代表も容疑が確認されれば同様に逮捕され、公平性の原則が守られなければならない」と述べた。「共に民主党」は、「全国民がリアルタイムで目撃した内乱犯罪の首謀者に相応の常識的な裁判所の判断」と歓迎した。李氏は同日、尹大統領の逮捕について言及しなかった。


ソン・ユグン記者 ユン・ミョンジン記者 big@donga.co